
<ワールドカップ(W杯)北中米大会アジア最終予選:日本-バーレーン>◇20日◇C組◇第7戦◇埼玉
森保一監督(56)率いる日本代表(FIFAランキング15位)が、8大会連続8度目のワールドカップ(W杯)出場を決めた。バーレーン(同81位)を2-0で下した。MF鎌田大地(28)が後半21分に均衡を破ると、同42分に久保建英(23)が追加点を奪った。
22年W杯カタール大会後も続投した森保監督が率いる日本は、最終予選では無敗をキープしてC組を独走した。開催国の米国、カナダ、メキシコを除くと出場決定一番乗り。3試合を残しての最終予選突破は日本では史上最速となった。
アウェーでは5-0と大勝しているバーレーンだったが、別のチームだった。1月のガルフカップで中東諸国の強敵を次々と下して優勝。そこで得た自信ともとに、攻守にスキのないチームに仕上がっていた。
日本は早々にゴールネットを揺らした。前半9分に久保のCKを起点にDF板倉が頭でゴール前に折り返し、混線からこぼれ球となったところをMF遠藤が押し込んだ。しかしVAR確認が入り、FW上田の右腕に当たっていたためハンドでノーゴールとなった。
その後はバーレーンと互角の攻防。球際で足が伸びてくる相手タックルに苦戦した。イスラム教徒にとっては大事なラマダン(断食月)の最中。試合前日会見ではコンディション面に懐疑的な目を向けられたが、タライッチ監督は否定。FWアリ・マダンも「ラマダン最中だけど、実はこうした時期に試合をするのは慣れている」と回答していたが、その言葉通りの展開となった。
前半42分には久保のパスから左の三笘がグラウンダーで折り返し。上田が右足で押し込もうとしたが、シュートはブロックされた。続く同46分には守田のスルーパスから三笘が左サイドから抜けてシュートを放ったが、ゴール枠をとらえられなかった。相手の集中力の高い守備に阻まれ、前半をスコアレスで終えた。
この時点で、先に始まっていた同組2位のオーストラリアがインドネシアに5-1で大勝。日本は引き分けでもW杯出場が決まる条件となった。日本はスコアを動かすべく、後半開始から守田に代えて田中を投入。拮抗(きっこう)した展開に同17分には堂安から伊東へ、南野から鎌田に切り替えた。その采配が的中した。
。直後の同21分、上田のスルーパスが久保に渡り、冷静に右へ。走り込んだ鎌田が冷静に右足でゴールネットを揺らした。均衡を破った。さらに後半42分には左サイドから持ち込んだ久保が、角度のない位置から鮮やかにニアサイドを抜いて追加点を挙げた。
終盤は攻め込まれる場面もあったが、集中力を切らさずに無失点でしのいだ。先の試合で2位オーストラリアがインドネシアに大勝。引き分けでも突破が決まる中、経験に裏付けされた指揮で、ホームサポーターに歓喜の白星を送った。
史上初の3カ国共催となる本大会は26年6月11日から7月19日まで行われる。今回から出場枠は32から48に拡大。アジア枠は従来の最大5から最大9に増えた。