
<オープン戦:ロッテ5-0楽天>◇19日◇ZOZOマリン
期待の戦力が帰ってきた。体調不良の影響で一時戦線離脱していた楽天伊藤裕季也内野手(28)が、19日のオープン戦・ロッテ戦に「5番三塁」でフル出場。2回1死走者なしから西野の4球目、内角136キロフォークを中前に運び、復帰初戦の第1打席で幸先良く安打を放った。
即結果を出した。2軍戦2試合の調整を経てオープン戦は5試合ぶりの出場。この日から1軍に合流し、首脳陣に元気な姿を見せた。「体調不良どうのこうのは全くあれですけど、とにかくアピールしようと思ったので、1打席目にヒットが出たのは良かったかなと思います」とうなずいた。
今季から主砲の浅村が三塁から一塁にコンバートとなり、現状では三塁のレギュラーは固定されていない。昨季の守備位置は左翼が21試合で最多。一方で三塁は3試合のみの出場にとどまっていたが、今季は三塁が主戦場となる見込みだ。
伊藤の復帰について、三木監督は「キャンプから、よく頑張っていて当たり前だけども、彼も結果を求められるだろうし、今回、こういう形で1回、不本意だったと思うけど、しっかりコンディションを整えて帰ってきてくれた」と喜んだ。さらに「まだまだ競争の身ではあるので、これはみんなだけれども、期待しています」と力を込めた。
開幕までの実戦は21日からの中日3連戦(バンテリンドーム)を残すのみとなった。伊藤は、オープン戦9試合で18打数8安打の打率4割4分4厘と好調を維持。OPS(出塁率+長打率)は1・000を記録する。「一番はバッティングですけど、守備ももちろんそうですし、走塁面でもできることはしっかりやろうかなと思います」。最後の最後で猛アピールを続け、レギュラーをつかみ取る。【山田愛斗】
◆楽天の三塁レギュラー争い 浅村が今季から一塁にコンバートされ、村林、伊藤、フランコの3人を軸にレギュラー争いが繰り広げられている。三塁でのオープン戦出場数は遊撃が本職の村林が7試合で最多。伊藤が6試合、フランコが6試合と続く。堅守の村林、打撃の伊藤、パワーのフランコという構図で、オープン戦で打撃好調の伊藤が猛アピールしている。