
<イースタン・リーグ:DeNA-巨人>◇18日◇横須賀スタジアム
余裕が“超幻惑投法”ににじんだ。DeNAトレバー・バウアー投手(34)がイースタン・リーグ巨人戦(横須賀)で、DeNA復帰後2試合目の実戦登板。4回2死、巨人フルプを相手に追い込んでからの4球目だった。ノーワインドアップから突如、クイック投法&腕の角度を下げてサイドスローで投じた。フルプも驚いた表情で手が出ず、142キロ直球で見逃し三振。球場もどよめいた。
バウアーは「ちょっと試してみたかった。2週間前に横から投げる練習を始めたので、シーズン中ももしかしたら引き続き同じような形で投げるかもしれません」と不敵にほほ笑んだ。復帰後初実戦と同様に、左足をゆっくり下げたり、クイック投法を交えたりと、打者のタイミングを狂わせる幻惑投法も貫いた。
5回に不運な安打が重なり、2死一、二塁から小林に中前適時打を浴びるも、57球で5回3安打1失点と上々の仕上がりだった。1回にはプレーボールから3者連続空振り三振を奪うなど7奪三振で、4回までは完全投球。「前回の登板と比べると格段と良くなってると思います。球の質も良かったと思います」と手応えを口にした。
登板予定だった16日の楽天戦(横浜)が雨天中止になってスライドした2軍戦登板。28日からの中日との開幕カードに合わせて、21日からの西武3連戦(ベルーナドーム)で最終調整を行う予定で、「球数を増やして開幕に備えていきたい」と見据えた。最強助っ人がシーズンインに向け、順調すぎるステップを踏んでいる。【小早川宗一郎】