
<アジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)光州(韓国)3-0神戸>◇12日◇決勝トーナメント1回戦◇第2戦◇光州
ヴィッセル神戸がアウェーで光州FC(韓国)に敗れ、16強で敗退した。
5日の第1戦を2-0で勝利していた神戸だったが、この日はアウェーの地で苦しい展開を強いられる。前半6分と7分に作られた決定機はGK前川黛也(30)のファインセーブで防いだが、同18分に光州に先手を取られる。左サイドのFKからFWパク・ジョンイン(24)に頭で決められた。
通算成績で1点差とした光州はこの得点でリズムをつかみ、細かなつなぎから神戸ゴールを脅かす。同34分には左サイドで受けたFWレイス(32)がワンツーでペナルティーエリアに進入してシュート。再び決定機となったが、これは神戸DF山川哲史(27)がブロックして難を逃れた。
後半に入って神戸は6分にFW武藤嘉紀(32)、同24分にMF井手口陽介(28)、新加入のFWエリキ(30)を次々に投入。同28分にエリキが絡んで武藤がシュートを放ち、直後には大迫のパスからFW佐々木大樹(25)が角度のないところ位置からシュートを狙うなど惜しい場面を作った。
しかし神戸はこのまま試合を終わらせることはできなかった。後半終了競り合いのボールがDF岩波拓也(30)の右腕に当たったと判断されて光州にPKが与えられると、これを同40分に決められ、2戦合計2-2に追い付かれた。
劇的な展開で延長戦に持ち込まれた神戸だったが、延長前半1分には相手のミスから佐々木が持ち込んでチャンスを作り、同6分には左クロスのこぼれ球を井手口がボレーで狙うなどゴールへの迫力を見せる。しかし延長後半13分、光州にゴール前で細かくつながれ、最後は東地区得点王のアルバニア代表FWヤシル・アサニ(29)がペナルティーエリア外から左足を一閃(いっせん)。見事なシュートがゴール左上に決まった。
試合はそのままタイムアップ。神戸は第1戦でのアドバンテージを守れず、8強入りを前に大会から姿を消すことになった。インタビューに応じた吉田孝行監督(47)は「神戸らしさが出せなかった。自分の責任。この敗戦のショックは大きいが、気持ちを切り替えて次のリーグを戦いたい」と話した。