
近江(滋賀)を甲子園で春夏2度の準優勝に導いた多賀章仁監督(65)の退任会見が10日、彦根市の同校で行われた。平安(現龍谷大平安=京都)から龍谷大を経て、1983年に社会科教諭で近江に赴任。同時に硬式野球部コーチに就任し、89年に監督となった。近江を春夏23度の甲子園に導き、01年夏は「三本の矢」と呼ばれた鉄壁の継投で準優勝。22年春は新型コロナ禍に見舞われた京都国際に代わって出場し、エース山田陽翔(西武)を擁して大旗にあと1勝に迫った。
18年夏の第100回大会で、準優勝した金足農(秋田)と準々決勝で大接戦を演じ、相手の2ランスクイズでサヨナラ負け。「甲子園で応援していただけるようになったのは、あの大会が境かなと思っています」と振り返った。指導方針については「主役は高校生。彼らをその気にさせ、チームが1つになっていく。3年はチームのために最善をつくせるかを考える。選手力で勝つ生徒主体のチーム作りを念頭に置いてやってきました」と力を込めた。
今月20日に彦根球場で岐阜城北と勇退試合を行う。4月からは総監督となり、小森博之コーチ(41)が監督を務める。