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【こんな人】前人未到J1通算200完封の浦和GK西川周作、SNS「彩艶使え」がエネルギーに


浦和レッズのGK西川周作がJ1リーグで自身200試合目の完封を達成し、岡山を1-0で破りチームに今季初勝利をもたらした。西川はプロ生活20年目を迎え、守護神として前人未到の記録を達成したが、「まだ通過点」と語り、さらなる記録更新を目指している。若手GK鈴木彩艶との競争を経てポジションを守った西川は、コーチのジョアン・ミレッとの出会いで基礎を見直し、さらなる向上心を示している。恩師の教えを胸に、引き続きゴールを守る意欲を見せている。

浦和対岡山 1-0で今季初勝利を挙げ、自身200試合完封となった浦和西川は雄たけびを上げて場内1周する(撮影・浅見桂子)

<明治安田J1:浦和1-0岡山>◇第5節◇8日◇埼玉

38歳の浦和レッズGK西川周作が金字塔だ。J1通算200試合完封を達成し、岡山を1-0で下した。チームの今季初勝利に貢献した。西川が05年7月にJ1で初ピッチに立ってから20年。22年7月に曽ケ端準が持つ169試合完封を更新し、新記録となる170試合完封。それからも1人旅で記録を積み上げ、前人未到の大台に到達した。守護神は「まだ通過点」とさらなる記録更新へ意欲を見せた。

   ◇   ◇   ◇

西川が200試合完封の大台を達成した。順風満帆に見えるが、決して平たんな道のりではなかった。21年には、当時19歳のGK鈴木彩艶(現パルマ)の台頭があり6試合先発から外れてベンチから試合を見た。 「自分も若い時に、ベテラン選手がいる中でレギュラーを取って、そこからプロ生活に入った。これは時代の流れだな、と思ったけど、まだまだ負けたくないという気持ちが強かった」

強かったのは「この時間を無駄にしてはダメ」と前を向き、座を奪い返したことだ。その後も鈴木の成長は著しく、SNSの「彩艶使え」「西川はもういい」など目にしたが「逆にそれが自分のパワー、エネルギーになった」と振り返る。

22年のジョアン・ミレッGKコーチとの出会いも大きかった。「今までやってきたことをリセットしてくれ」とキャッチングなどの基礎から見直した。「実績も経験もある中、よくゼロから…」と問うと「理由と答えを理解した上で表現できれば、うまくなるための近道」と迷いはなかった。

西川は常に「ジョアンは下り坂を上り坂にしてくれた」と感謝する。恩師は退任したが、その教えを胸にゴールマウスを守る。「もっとうまくなりたい」の向上心も、年を重ねるごとに強くなっている。200試合完封後も「まだ通過点」と語った西川は、これからも記録を伸ばしチームの勝利に貢献していくはずだ。【浦和担当=岩田千代巳】

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