
<明治安田J1:G大阪1-0清水>◇8日◇第5節◇パナスタ
ガンバ大阪の新加入FW満田誠(25)が、加入後初のホーム戦でサポーターの心をつかむパフォーマンスを披露した。
移籍後初先発した満田は、トップ下の位置で攻守に抜群の存在感だった。相手に寄せるだけではなく、本気で奪いにいく守備と、奪ってからの果敢な飛び出しでチームを活性化。前半10分には右足でミドルシュート。曲がりながら落ちるボールでゴールを襲うと、同21分にはDF黒川圭介(27)からのロングボールで相手の裏を取ってからのラストパスで、あわや相手のオウンゴールという場面も作り出す。「パスコースを1つだけじゃなくて2つ、3つ作ることは練習から意識しているし、出し手の選手に選択肢を作ってあげることは意識してポジションを取っている」という言葉通り動き続け、後半16分にもMFネタ・ラビ(28)の縦パスをフリックしてFWイッサム・ジェバリ(33)のシュートチャンスを演出。後半23分に交代するまで効果的な動きを繰り返した。
早くもフィットした満田の動きには、この試合を視察した日本代表の森保一監督(56)も高く評価した。「(出場機会が少なかった)コンディション的なところを全く感じさせず、ずっとガンバでプレーしていたかのように起点になってチャンスに絡む、戦術の中で機能するという部分は、彼の持っているポテンシャルが発揮されていた。彼自身の良さと、チームとして人を生かすところがうまくマッチしている」。日本代表復帰を目指す満田にとっても、絶好のアピール機会となった。
青と黒のユニホームを身にまとって戦ったパナスタの雰囲気も堪能した。「後押しがすごかったし、相手も嫌だったと思う。広島でプレーしていた時から迫力がすごいなと思っていたので、それが味方として後押ししてくれるのはすごくありがたい」。大歓声に感謝した背番号51は、観衆と一体となって戦える環境でのプレーを楽しみした。【永田淳】