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ヤクルト村上宗隆内野手(25)が日本での“ラストキャンプ”を特大アーチで締めた。26日、沖縄・浦添キャンプを打ち上げて帰京した。フリー打撃の最終スイングでは右翼後方の防球ネットにぶち当てた。今春は昨年12月の右肘クリーニング手術を考慮されて2軍スタートし、13日から1軍全体練習に合流した。今オフのメジャー挑戦を表明した主砲は充実の2月を終え、3月28日巨人戦(東京ドーム)の開幕に備えていく。
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村上が「ラスト」と声を張った。フリー打撃の26スイング目。体が開かないように意識しながら引っ張りこんだ。力みなく捉えた打球は右翼席の後方にある防球ネット中段に直撃。最後のスイングで、この日4本目のアーチを描き、ファンから拍手を浴びた。「けがなく過ごせましたし、寒かったですけど、調整もしっかりできたのでよかった。充実していましたね」と7年目のキャンプを終えた。
今季終了後にポスティングシステムでのメジャー挑戦を明言する。日本で迎える最後になるであろうキャンプに「素晴らしい環境で過ごさせていただきましたし、何不自由なく練習もできた。本当に球場の関係者のみなさんにすごく感謝しています。シーズンが終わった後、いい報告ができるように1年間頑張りたい」と感謝。全国的な寒波の中で、実り多い時間を過ごした。
キャンプインは宮崎・西都での2軍だった。やるべきことに集中しながら、練習で一番大きな声を張り上げた。若手に手本を示し、奮起を促した。強く三塁にこだわるが、高津監督からオプションとして求められた外野でもノックを受けた。右肘の不安なく、13日に1軍全体練習に合流。ミートポイント、タイミングの取り方を意識しながらバットを振り込んだ。
あと1カ月でシーズンが幕を開ける。キャンプを糧に「いいスタートが切れるような状態で過ごすことが第1。けがなく開幕を迎えられるように」とオープン戦で実戦感覚を研ぎ澄ませていく。日本ラストイヤーを最高の形で完結させるべく、仕上げていく。【上田悠太】