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阪神ドラフト1位、伊原陵人(たかと)投手(24=NTT西日本)が18日、大器の片りんをのぞかせた。沖縄・宜野座キャンプでプロ入り後初の実戦形式の打撃練習(ライブBP)に登板。高寺、井坪と対戦し25球を投げ込み、右打者の井坪の柵越え1本含む、安打性5本を許すも、他球団007は警戒感を強めた。
昨季のリーグ覇者、巨人真田スコアラーは印象をこう話した。「やっぱり球の出どころが見にくい。体にずっと隠れていて急にパッと出てくる。タイミングを取りにくいし、スピードガン以上に速く見えると思う。ソフトバンク和田投手、(元ロッテの)成瀬投手みたいなイメージ」。昨季で現役引退したソフトバンク和田毅統括本部付アドバイザー(43)ら全盛期にエースを務めたレフティーにダブらせた。
カットボール、スライダー、カーブ、ツーシーム、チェンジアップ。持ち球を全て使い、高寺からはスライダーで空振りも奪った。伊原は「コースに投げる部分に関しては、それほど真ん中に寄らずに最初の段階としては良かった」と自らに及第点。降板後には藤川監督が「コンディションは問題ないか?」と問いかけると、「いい感じです」と即答。指揮官はグータッチを交え「OK。ナイスクリア」と称賛した。
24日対DeNA練習試合での対外試合デビューが濃厚。「まず闘志を出すところが一番。強気にインコースを攻めていきながら、点を与えないところを目標に頑張りたい」と実戦デビューへ目をぎらつかせた。【伊東大介】
◆阪神安藤投手チーフコーチ(ライブBPで登板した新人投手について)「伊原は緊張もあったと思うが、コントロールよく投げられた。木下は思ったよりもまとまっていた」