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FC町田ゼルビアの黒田剛監督(54)が12日、J1のシーズン開幕(16日・広島、Gスタ)を4日後に控え、町田市役所を表敬訪問した。代表取締役COOの上田武蔵氏、フットボールダイレクターの原靖氏とそろって石阪丈一市長と面会。日頃からのサポートへの謝辞を述べ、今季に向けたチーム状況や意気込みを伝えた。
昨季はJ1昇格1年目ながら3位と大躍進した。今季はさらに補強が進み、チーム力はアップ。キャンプを通じていい準備ができていると手応えをつかんでいる。黒田監督は「新しいシーズンに向けてワクワクしている」と話した一方で、「もう残り4日と迫って、不安と重圧と、いろんなものが一気にが押し寄せてくる。夜も眠れない日が続いている」と緊張感の高ぶりを口にした。
それでも周囲の関心が高まり、練習場に足を運ぶサポーターの数も増え、応援の声を実感しており、「勇気をもらっているし、選手の刺激にもなっている」。また、顔が知られる黒田監督だけに、さまざまな場所で飲食店に入るたびに「必ず従業員から声をかけられる。応援してくれている感じがひしひしと伝わってくる」と笑顔でエピソードを明かした。
就任3年目の今季は、何かしらかのタイトル獲得を誓っている。それだけに石阪市長からも「去年(リーグ3位)以上の成績が残せるように期待しているし、応援していきます」と発破をかけられた。
昨季チームは快進撃とともに目の敵にされ、SNSで誹謗中傷を受けたことでも話題となった。それを踏まえ、石阪市長からは「出る杭は打たれるが、出過ぎたら打てないですから」とさらなる飛躍を求められた。
今季初戦の相手は、優勝候補の広島だ。町田にとっては昨季のシーズンダブル(ホームとアウェーで2敗)を喫した唯一のチーム。黒田監督は「しっかり地に足を付け、自分たちがやってきたことを発揮できるようにしたい」。ほぼ満員の集客が見込まれる中、ホーム戦での勝ち点3を暗示した。