【グレンデール(米アリゾナ州)6日(日本時間7日)=四竈衛】ドジャース大谷翔平投手(30)が、同地の練習施設で自主トレを行い、4日連続で異なるメニューを消化した。この日の「新メニュー」は、ベースランニング。打者に専念した昨季は自己最多の59盗塁をマークしたが、投手との「二刀流」で復帰する今季も走る意識は変わっていないようだ。
クラブハウス近郊で、下半身強化メニュー、データを取りながらのスプリント走などを終えた大谷は、ベッツ、マンシーら野手陣がノックを受けていたグラウンドへ向かった。昨年来、すっかり定着した「デジタルブラジャー」とも呼ばれるSTATSports社の計測器「GDSパフォーマンス・トラッカー」を着用したまま、いきなり一塁へ全力ダッシュすると、あまりのスピードに野手陣からは驚きの声が上がった。その後は、一塁ベースからリードを取り、二塁へスタートを切った。さらに、二塁から三塁、本塁から二塁、一塁から三塁と、独特の大きなストライドでダイヤモンドを駆け巡った。
昨季は、メジャー史上初の「50-50」を達成。しかも、公式戦を36連続盗塁でフィニッシュした。投手としてもプレーする今季は、ロバーツ監督が休養日を含め、盗塁に「ストップ」をかける可能性があり、盗塁数は減るとの見方も少なくない。だが、大谷の「走力向上」に取り組む姿勢は変わっていない。たとえ盗塁数が減ったとしても、昨年93・7%だった成功率が上がれば、さらにチームへの貢献度も高くなる。昨年のワールドシリーズ第2戦では盗塁の際、左手を地面に付けたことで左肩を負傷しただけに、今後はスライディングの改良も課題となるに違いない。
この日はキャッチボール以外でも、強化トレの合間にノーワインドアップのシャドー投球を繰り返すなど、新投法を定着させようとする意識ものぞかせた。11日(同12日)のキャンプイン後は、投手としてのブルペン入り、打者としての屋外フリー打撃、さらには外野の守備練習(?)まで…。大谷の「日替わりメニュー」は、どこまで増えていくのだろうか。