日本サッカー協会(JFA)の審判委員会は6日、千葉市内でレフェリーブリーフィングを行った。
佐藤隆治審判マネジャー(47)は、昨年FC町田ゼルビアFW藤尾翔太(23)がPKキッカーとして水をかけたボールを主審が交換した件について言及した。当時、佐藤審判マネジャーは「担当した主審の裁量に委ねる」という見解を示していたが、今回も「水をかけたらダメです、全部(ボールを)交代ですという取り決めは特にしていません。レフェリーがいろいろなシチュエーションの中で競技規則の精神を考えた時にどう判断するのか」と再度変わらぬ考えであることを強調した。
藤尾の水かけ論争は昨年8月17日に勃発した。自ら得たPKで、給水ボトルを手にし、ボールに水をジャブジャブかけ始めた。だが、高崎航地主審(32)は藤尾からボールを受け取り、新しいボールと交換しペナルティーマークに置いた。
競技規則には「ボールに水を掛けてはいけない」という記載はなく、逆に「ボールに水を掛けてもいい」との記載もない。佐藤審判マネジャーは9月の審判委員会のメディア説明会で「主審は、両チームフェアに、運営をし、その上でのジャッジは指示されるべき。主審はこの試合をコントロールする中で交換するという判断をした。僕は支持をしたい」と説明していた。
藤尾がボールに水をかけてPKを蹴るのは、町田-磐田戦が初めてではなかった。5月19日の東京ヴェルディ戦、6月30日のガンバ大阪戦に続き3回目だった。過去2回は、主審はボールの交換を指示していなかった。