青柳よ、はい上がれ! 阪神藤川球児監督(44)が23日、フィリーズとマイナー契約を結んだ青柳晃洋投手(31)にエールを送った。甲子園の球団施設で対面し、ひざをつき合わせて話したという。「ほとんどの日本の方が、あのマイナーリーグの環境は2度といやだと言うと思う。監督としてメディアを通して言えるとしたら、はい上がってほしい」。FAでメジャー移籍し、マイナーも経験した指揮官だからこそ言葉に力がこもった。
「彼が選んだ道は、いわゆるものすごく厳しい道。これからアメリカから日本に来る外国人(選手)にとっては、何でその道を選ぶんだというくらい」。年俸は2億1000万円からの大幅なダウンは必至で、9年間着たタテジマを脱いであえて選んだいばら道。ハードな環境に挑戦する右腕の背中を力強く押した。
「これからの人生をどう立ち向かいたいかという話を聞いて、いいチャレンジじゃないかなと思うと話して。良い旅になるんじゃないかな。大変だなと思うことが後から考えて良い人生勉強になるだろうし」。
監督ではなく「アメリカに行った先輩」としての助言は続いた。「何を持って行ったらいいんですかねと言うから、いろんなものを持って行っても移動も多いし、明日がない世界に飛び込んでしまうわけだから、身軽な方がいいんじゃないと」。困った時の連絡も歓迎。メジャーで大活躍する姿を楽しみに、うれしい知らせを待つ。【磯綾乃】
○…フィリーズとマイナー契約を結んだ青柳が移籍あいさつのため、甲子園と鳴尾浜を訪れた。22日に静岡・沼津での自主トレを打ち上げ。この日は甲子園で藤川監督と顔を合わせ、助言やエールを送られた。2月初旬に見込まれるキャンプインへの渡米に向け「このあたりで過ごすと思います」と、慣れ親しんだ古巣施設を借りて調整を続ける。