第97回選抜高校野球大会(3月18日開幕、甲子園)の出場校が24日、決定する。一般選考枠30校、21世紀枠2校の計32校が選ばれる。昨秋の関東大会で準優勝した健大高崎(群馬)は、前日も自校グラウンドで練習。普段通り汗を流し、吉報を待つ。
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ダイヤモンドの周りには、いつもと変わらない光景が広がっていた。センバツ出場校発表を翌日に控え、健大高崎のグラウンドではノックを受ける部員たちの甲高い声が響いた。吉報を待ちわび、雰囲気が硬くなる様子は全くない。石垣元気投手(2年)は「(関東大会は)準優勝だったので、去年の時よりは(発表当日に)緊張することはないと思います。むしろ楽しみです」と声を弾ませた
昨秋の関東大会では158キロをマーク。高校生離れした直球を武器に関東大会準Vに導いたが、決勝戦では自身が決勝打を浴びて横浜(神奈川)に惜敗。敗戦後には悔し涙を浮かべた。「改めて1球の怖さを知りました。もう負けたくない」と、今冬は下半身の強化で筋トレに励む。「自分の1番の魅力は球速なので、今年の夏には160キロを投げたい」と敗戦を糧にさらなる飛躍を遂げる。
親元を離れ北海道・登別から群馬に来ただけに、高校ラストイヤーにかける思いはひときわ強い。「去年と違ってドラフトがありますから、(出場が決まれば)センバツでは『ドラ1』でいけるような成績を残したい」。仲間と共に静かに、その一報を待つ。【平山連】