<NPB12球団ジュニアトーナメント KONAMI CUP:ソフトバンクジュニア5-1日本ハムジュニア>◇決勝◇29日◇神宮
ソフトバンクジュニアが5-1で日本ハムジュニアを下し、09年以来15年ぶり2度目の優勝を飾った。就任6年目で日本一をつかんだ帆足和幸監督(45)は、胴上げで3度宙に舞った。「いやあ、長かったですね」としみじみと振り返り、「この子たちが日本一をかなえてくれて…」と感極まった。
0-0の3回。集中打で一挙5点を奪い、試合を決めた。投げては3投手の継投で日本ハムジュニア打線を抑え、堅守でリードを守った。平井秀虎(ひでと)選手(6年)が投打で大活躍し、最優秀選手に輝いた。初戦の阪神ジュニア戦では先発して勝ち投手。2回戦のヤクルトジュニア戦では、延長7回タイブレークで代打決勝3ラン。この日は自ら先発を志願し、3回1失点。3回には適時打も放った。金メダルを首にかけ「すごく楽しかった」と、ソフトバンクジュニアで活動した4カ月間をかみしめた。
同大会で参加者唯一の無所属選手だ。平日は父智成さん(45)に近所の公園で練習に付き合ってもらい、土日はソフトバンクジュニアで汗を流した。今後は硬式野球チームに進む予定。小6ながら身長はすでに170センチある。「大谷選手みたいになりたい」と、二刀流への夢は広がっている。仲間とつかんだ日本一を力に、もっともっと大きくなる。【佐瀬百合子】
○…準優勝の日本ハムジュニアは、就任1年目の元日本ハム吉田侑樹監督(30)が率いた。「1試合ごとに選手は成長してくれて楽しかった」と目を細めた。この日は3回5失点(自責1)ながら、大会防御率1・03で優秀選手に選ばれた前口栄飛(えいと)選手(6年)は「みんなを勝たせたいと思ったんですけど、できなくてすごく悔しい」と目をうるませ、この経験をバネにすることを誓った。