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巨人女子入団の花巻東・佐々木秋羽「55」の覚悟背負い、大学生との「二刀流」で羽ばたく


岩手の花巻東女子硬式野球部の佐々木秋(18)が、来春筑波大に進学すると同時に読売ジャイアンツ女子に入団することを発表しました。佐々木選手は、ジャイアンツの象徴的な背番号「55」を背負うことに志を抱き、松井秀喜氏に憧れています。大学で野球と学業を両立しながら、一流の選手を目指す意気込みを語りました。兄や父の影響力から脱却し、自身の名前を野球界に広めたいと願う彼女は、特に50メートル走6秒4の快足を活かしたプレースタイルを磨くことに力を入れています。

筑波大での文武両道に意気込む花巻東・佐々木秋(撮影・浜本神威)

ジャイアンツの「55」で、日本を代表する選手になる。来春から筑波大に進学する花巻東(岩手)女子硬式野球部の佐々木秋羽内野手(18)が、読売ジャイアンツ女子に入団。27日、花巻市内の花巻球場で決意を表明した。巨人の「55」といえば、メジャーでも活躍した松井秀喜氏(50)が背負ったレジェンドナンバー。松井氏や兄の米スタンフォード大・佐々木麟太郎内野手(19)のような長打力を身につけ、持ち味の快足を最大限生かす選手を目指す。

   ◇   ◇   ◇

伝統球団のユニホームに袖を通す重みは、すでに理解していた。佐々木秋は「ジャイアンツのユニホームは男女一緒。袖を通してプレーできることに誇りを持って、自信を持ってプレーしたい」と胸を張った。背番号は「55」。目の前で見た一流の背中に刻まれていた番号が空いていると知り、志願したものだった。

9月23日、高校野球女子選抜の一員として、イチロー氏、松井氏、松坂大輔氏のいる「イチロー選抜KOBECHIBEN」と対戦。その時の松井氏の打席を鮮明に覚えている。

「セカンドを守っているときにとてつもない打球が飛んできた。もう打球が見えなくて! 一流の選手はやっぱり違うんだなと感じました。野球選手としても、人間性にもひかれて、松井秀喜さんの55番を背負いたいなと思いました」

持ち味は50メートル走で6秒4の快足。松井氏のような長打力が身につけば、走力もさらに生きる。「鋭い打球や長打を打てる選手になりたい。松井秀喜さんのように、『55』を背負って活躍できるような選手になりたいです」。覚悟は十分だ。

松井氏への憧れとともに、悔しさも残った。「『麟太郎くんの妹だよね』と声をかけていただいた」。兄や花巻東を率いる父・佐々木洋監督の影響で、自身が知られていることも多い。「父や兄の名を使ってみんなに知れ渡ってるのは、正直悔しい」。

兄は海を渡った。ならば海の向こうに「秋羽」の名を届けるまで。「もっと自分の実力をつけて、今度は『秋羽の兄』麟太郎と、逆の立場でみんなに知ってもらえるように頑張りたい」。大学生との「二刀流」で、大きく羽ばたく準備はできている。【浜本神威】

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