日本ハム新庄剛志監督(52)の“懐刀”がボスを語った。10日、CSフジテレビONE、FODで放送・配信されたドキュメンタリー「球界のアンチテーゼ~新庄剛志と北海道日本ハムファイターズ『3年目の約束』~」に林孝哉ヘッドコーチ(51)がインタビュー出演。就任1年目からヘッドコーチとして支える名参謀が実感を込めて言う新庄監督は「野球に対してのセオリーが、あまりない監督なんで。そこは僕らも一番、準備するところで大変ではある」と明かした。
いわゆる“勘ピューター”と言われる新庄監督ならではの采配については「左ピッチャーが来たから、右バッターを出すという部分(セオリー)もあるんですけど、監督は練習を見ながら、映像を見ながら、この左ピッチャーの(ボールの)軌道だったら、この左バッターのバットスイングの方が合うから、こっち(左バッター)を使うというのは監督独自の考え方」であると説明した。
セオリーを度外視した采配は決してひらめきだけではない。事前の映像チェックや試合前練習などから固定概念にとらわれずにインプットした選手の特徴をつかんだ上で、新庄監督の中では根拠があっての采配ではあるが、林ヘッドは「僕らは、あまり理解できないところはあるんですけど、それが当たったりもこともある」と新庄監督の思考になかなか追いつけないことがあることも明かした。
新庄監督は独自の采配について「宇宙人だから、それができるのかなぁ。やっぱ人と考え方が違うんで。このピッチャーが、この場面、気持ち悪いなぁ、打たれそうだなぁと思った次の瞬間打たれたりするんで。あとは左ピッチャーに対して、いや左バッターでもいいなって。準備させてないのに、行くぞって言って、いきなりポーンってタイムリー打ってくれたり。そういう勘の鋭さって昔からあるんですけど」と話したが、林ヘッドの見解は違う。
「野球っていうスポーツはどれだけ準備ができるかによって勝敗が大きく左右すると思うんですけど、一番準備をしているのは本当、監督だと思います」
入念な準備の上に、みんなが驚く新庄監督の“勘ピューター”采配が成り立っていると証言した。