プレミアリーグの審判のデイビッド・クート氏(42)が、審判員団体(PGMOL)から解雇された。英メディアBBCなどが一斉に報じている。
クート氏を巡っては、リバプールとユルゲン・クロップ前監督を侮蔑するような発言をしたとされる動画がSNSで拡散され、11月11日に調査前にも関わらず、出場停止処分を受けた。11月13日には、英紙「サン」が、今夏の欧州選手権中に、クート氏が丸めた米国紙幣越しに白い粉をかいでいるように見える写真を掲載。PGMOLは「非常に深刻に受け止めている」とし、さらなる調査が開始された。
PGMOLは「クートの行為は、雇用契約の条項に著しく違反していることが判明した」と述べた。クートは解雇の決定に不服を申し立てる権利がある。
問題の動画は20年7月にクートが主審を務めたプレミアリーグのリバプール対バーンリー戦(1-1)について言及したとみられている。クロップ前監督は試合後、主審がリバプールの選手へのチャレンジに対してファウルを与えなかったとクート氏を批判していた。
クート氏をめぐっては、欧州サッカーを統括するUEFA(欧州サッカー連盟)も独自の調査を開始していた。また、11月27日、イングランドサッカー協会(FA)はクート氏が19年のチャンピオンシップのリーズ-ウエストブロム戦の前にイエローカードを出すことを話し合ったという疑惑が報じられたことで、新たな調査を開始。クート氏は不正行為を否定し「この疑惑は虚偽で中傷的」だと述べていた。