ピラミッドの上から下までくまなく目を配った。侍ジャパン井端弘和監督(49)が8日、さいたま市内で「NXグループ×侍ジャパン 野球教室」に講師として参加した。前日にカブス今永、カージナルス・ヌートバー、タイガース前田がそろって26年WBC出場を熱望。メジャーリーガーの声を「ありがたい。そういう風に言っていただけると、こっちも選ぶのは大変だと思うけど参加意思があるのはすごくありがたい」と大歓迎した。
すでに今夏メジャー視察を行い、ヌートバーから2大会連続出場への強い意欲を直接耳にした。前田は23年の前回大会はけがで出場がかなわなかったがチャンスは十分。「もう1年ありますしね。爆発的な(アピールは)特にピッチャーはありえるのかなと。ケガだけはどの選手も気を付けてほしい」。野球界の頂点と同時に裾野も強く意識する同監督に、ちょっといい話があった。
野球教室が始まると1人の少年が近づいてきた。1年前の参加者で、未経験ながら運動センスを買ってトランポリンから野球転向を強くすすめた子どもと再会。本格的に野球を始めていた。「ユニホームを着ていたので。参加したみんなが長く野球を続けてもらえたら」と、普及と強化の両輪をかみ合わせながら日本を強くしていく。【栗田成芳】