<J1昇格プレーオフ:岡山2-0仙台>◇7日◇決勝◇Cスタ
ファジアーノ岡山がJ1昇格プレーオフ(PO)でベガルタ仙台を下し、悲願のJ1初昇格を決めた。
チケット完売で圧倒的ホームの雰囲気で試合を迎えた岡山は前半20分、ゴール前で体を張ってボールをつなぐと、最後は左45度からMF末吉塁(28)が右足で芸術的なループを放ち、ゴール右隅に決めた。
好守にアグレッシブな戦いを展開した岡山は、カウンターから仙台にチャンスを作られる場面もあったが、全員が体を張ってゴールを死守。後半16分には追加点を決めて勝利を決定付けた。投入されたばかりのFWルカオ(29)がスローインのボールを収めてパワフルに突破すると、DFを引き寄せて右サイドにラストパス。これに走り込んだMF本山遥(25)が思い切りよく右足を振り抜いたシュートが仙台DFに当たり、ゴールに吸い込まれた。
残り時間も守りきった岡山が、2-0のまま勝利。木山隆之監督(52)が「クラブの悲願だし、岡山県民、我々をサポートしてくれる全ての方の思いが詰まったJ1への切符。クラブの歴史をさらに1歩進められるように、全力でやりきる試合にしたい」と話していた通りの戦いぶりで、大一番を制した。
岡山は川崎製鉄水島製作所のサッカー部OBが75年に結成したRFK(リバーフリーキッカーズ)を中心としたメンバーで03年に誕生。08年に中国リーグからJFLに昇格し、09年から今季までの16シーズンをJ2の舞台で戦ってきた。J1昇格PO参戦3度目で、初の昇格を勝ち取った。