ヴィッセル神戸の元日本代表MF山口蛍(34)が、J2のV・ファーレン長崎へ移籍の意向を固めていることが19日、わかった。
14年と18年のワールドカップ(W杯)に出場し、19年から神戸でプレーしてきた山口は、インターセプト王として神戸のサッカーを支え、天皇杯優勝やリーグ初制覇に貢献。チームの中心として活躍してきた。
正式に主将を務めた今季は、左ひざ外側半月板損傷、左大腿(だいたい)骨外顆軟骨損傷の手術での離脱もあって27試合出場にとどまったが、復帰した終盤には存在感を示し、リーグ連覇をもたらした。8日のホーム最終戦後セレモニーでは、主将をDF山川哲史(27)に譲ることを宣言しており、その理由や今後の動向には注目が集まっていた。
今年10月に新スタジアムが開業し、25年3月にクラブ創設20周年を迎える長崎にとっては、8シーズンぶりのJ1復帰に向けた大型補強となる。J1通算359試合出場で、J2でも58試合の出場歴を持つボランチは、長崎でそのリーダーシップを発揮することを決めたとみられる。
◆山口蛍(やまぐち・ほたる)1990年(平2)10月6日生まれ、三重・名張市出身。C大阪ジュニアユース、同ユースを経て09年にトップ昇格。12年ロンドン五輪で4強。13年の東アジア杯中国戦でA代表デビューし、同杯MVP。14年にW杯ブラジル大会に出場。15年冬にブンデス1部ハノーバーに移籍したが、ケガの影響で出場はわずか6試合。16年6月にJ2のC大阪に復帰し、19年から神戸。173センチ、72キロ。