野球殿堂博物館は3日、25年の野球殿堂入り候補者を発表した。エキスパート表彰の候補には今季限りで阪神監督を退任した岡田彰布氏(67)が復帰。同OB会長の掛布雅之氏(69)との同時選出にも期待が集まる。発表は25年1月16日の予定。
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今季限りでユニホームを脱いだ阪神前監督の岡田氏が、野球殿堂「エキスパート表彰」の候補に復帰した。11月1日付で球団フロント入りし、「オーナー付顧問」の役職に就いている。
同氏がエキスパート部門でリストアップされたのは16年だった。22年まで7年間にわたって候補だったが、票は伸び悩んだ。その間、17年の星野仙一氏、18年の原辰徳氏、19年の権藤博氏ら日本一監督が同部門で殿堂入りした。
一方で20年は田淵幸一氏、24年はランディ・バース氏の阪神OBも受賞。岡田氏は22年オフに阪神監督として現場復帰したため、候補リストから外れていた。今回は22年以来、3年ぶりの候補復帰となった。
2期目の阪神監督に就いた昨季は「アレ」を合言葉に18年ぶりのセ・リーグ優勝、38年ぶりの日本一を達成。類いまれな采配で試合巧者ぶりを発揮し、他球団を圧倒した。
「エキスパート表彰」は監督・コーチなど指導者としての功績を評価することを趣旨としている。今回の岡田氏は05、23年と2度のセ・リーグ制覇、23年の日本一と申し分のない実績の持ち主といえる。
「ミスタータイガース」の掛布氏も候補入りした19年から順調に票を伸ばしてきた。24年は当選必要数に2票足りなかったが、あと1歩までこぎつけた。ダブル受賞となれば、バース、掛布、岡田の「伝説のクリーンアップ」が番外編でそろい踏みするため、投票の行方に注目が集まる。【寺尾博和】