フランス1部スタッド・ランスの日本代表MF伊東純也選手(31)が、同意なく性行為をされたと主張する女性2人の刑事告訴は虚偽だとして、約2億円の損害賠償を求めた民事訴訟の第1回口頭弁論が26日、東京地裁で行われた。女性側が請求棄却を求めて争う方針。訴状などによると、伊東側は虚偽の刑事告訴でスポンサーから契約を打ち切られ、代表からも一時離脱を余儀なくされたとしている。
今年5月に大阪地裁から審理が東京地裁に移送されていたもので、双方の代理人弁護士が会見。この日は初めて、被害を受けたと謝罪を求める女性2人が記者団の前に姿を見せた。Aさんは「相当、酔いが回り、寝ようと思ったら、電気を消され、性行為をされました。私には断片的な記憶しかありませんが、性交渉をされたこと自体は間違いないです」などと用意した書面を読み上げた。
女性2人は昨年6月、サッカー日本代表戦の後に飲食した後、ともに大阪市内のホテルで性被害を受けたとして、準強制性交容疑などで伊東選手を今年1月に大阪府警に告訴した。これに対し、伊東側も女性2人を虚偽告訴容疑で告訴。書類送検された後の8月に大阪地検は、伊東(準強制性交等致傷の疑い)と女性2人(虚偽告訴の疑い)を、嫌疑不十分で不起訴処分にしていた。
一方で今年2月に提訴した民事訴訟は継続。反論する被告の女性側は意見陳述で「サッカー日本代表戦当日の夜、被告らをホテルの自室に呼び込み、大量の飲酒をさせ、朝方、泥酔している女性と避妊具を付けずに性行為に及んだのがこの事案の真実です」「この真実について、原告(伊東)らの前の代理人弁護士も、そのさらに前の代理人弁護士も認めていた」「そして1500万円もの高額な賠償金を提示し、示談を求めて来ていた」などと指摘した。
対して、提訴している伊東の代理人弁護士は「女性側が訴えている事実というものは全くない。私たちとしては、全部、ストーリー自体が作り話だというふうに主張している」「ホテル内で起こったこと自体、ない、というのが、こちらの主張。同意がどうだ、性行為がどうだ、という話ではない」などと真っ向から否定した。
次回は来年1月に非公開で行われる予定。