日本ハムが最速161キロを誇るミレニアム世代の“ロマン右腕”を獲得した。21日、前楽天の清宮虎多朗投手(24)と育成契約を締結したと発表した。名字は清宮幸太郎内野手(25)と同じ漢字だが、読みは「きよみや」ではなく「せいみや」。名前は「こうたろう」ではなく「こたろう」。登録名がどうなるか、そして高いポテンシャルを新天地で開花できるか、要注目だ。
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また新たなポテンシャルモンスターが日本ハムにやってくる。14日に開催された12球団合同トライアウトで、参加投手最速の154キロを計測して現役続行をアピールしていた清宮虎と育成契約を結んだ。身長190センチから繰り出す直球の自己最速は161キロ。公称体重は84キロだが、プロ6年目を迎えた今年4月時点で103キロと長身に見合った肉体も兼ね備える。昨年はイースタン・リーグ最多の22セーブ。殻を破れば、セットアッパーやクローザーも担える剛腕だ。
偶然にも似た名前の先輩がいる新天地に飛び込むこととなった。日本ハムには同じ漢字で読みが違う清宮幸がいる。これまでは所属チームが違ったため、2人とも「清宮」表記で問題なかったが、同一チームとなると名字だけでは「せいみや」か「きよみや」か判別できない。
登録名について、球団幹部は「まだ決まっていない。いろんなケースがある」と熟考する考えを明かした。名字が同じ場合、名前から1文字を付けて「清宮虎」「清宮幸」のように区別するのが一般的。また一方を「虎多朗」のように名前だけの登録名にして、すみ分けする方法もある。時間をかけて最善策を練る。
いずれにしても、再び成り上がるチャンスをモノにするだけだ。18年育成1位で楽天に入団。6年目の今年4月に支配下選手契約を勝ち取ったが、1軍では3試合登板で0勝0敗、防御率12・00と思うように力を発揮できなかった。育成でのリスタート。清宮虎が北海道で今度こそ大ブレークする。【木下大輔】