5球団による石川争奪戦のゴングが鳴った! ソフトバンクから国内FA宣言した石川柊太投手(32)が16日、交渉解禁日の15日にオリックスから即アタックを受けたことを明かした。岸田護新監督(43)が直々にテーブルに着き、左の宮城に並ぶ「右のエースでって監督が言ってくださった」とラブコールを送られた。「あらためて幸せなことだなと感じています。会うのはすごく意味のあること」。みずほペイペイドームで練習に励んだ右腕は、野球人として高く評価された喜びを隠さなかった。
人的、金銭ともに補償不要のCランク。通算56勝をマークし、経験豊富な右腕の市場価値は高い。巨人、ヤクルト、ロッテの3球団も獲得調査を進めている。「自分の中でいろいろ見ながら」とした上で「よりいい評価をしてくれたところに行くのは大前提かなというのはあります」と進路の選択基準を明かした。興味を示す全球団と交渉を行う予定で、納得のいく答えを導き出すつもりだ。
宣言残留を認めるソフトバンクは、全力慰留へ複数年契約を提示済み。石川も「条件提示に関しては誠意は伝わっている」と感謝している。決め手となるポイントに条件面だけでなく、“口説き文句”も重要視する。8日に申請書類を提出した際に「『うちに来てほしい』。そういうのが伝わってくるかをすごく大事にしたい」と語っており、「いろんなものが横並びになった時に、『どれが優先なのか』って。感情が出てくると思う」と思い描いた。
「ネガティブに『迷っちゃいますね』とかじゃなくて、FAしたことを楽しんでいきたいというか。前向きな日々を過ごしていきたいです」と笑みを浮かべた。次の交渉球団については「そこはおいおいですね。まだ決まりきっていないです」と交わしたが、過熱する獲得バトルから目が離せない。【佐藤究】