日本サッカー協会(JFA)の技術委員会が8日、都内で行われた。委員会後のブリーフィングで影山雅永技術委長(57)がロサンゼルスオリンピック(五輪)の監督人事について言及した。
ロサンゼルス五輪を目指すU-19(19歳以下)日本代表は、来年2月にU-20(20歳以下)ワールドカップ(W杯)のアジア最終予選を兼ねるU-20アジアカップ(杯)中国大会に出場する。影山委員長は、現在チームを率いる船越優蔵監督(47)が、来年9月のU-20W杯までは指揮を執ることを明言。その上で、ロサンゼルス五輪監督決定時期については「急がなくても良いけれども、決めなくても良い訳ではない。人に関わること、契約に関わることですので、『こうなっていますよ』と申し上げられない。この世代を(引き)あげるために、良い方向にあげるためには早く決められれば良いなと思っている」とした。
技術員会では、パリ五輪後に「選手が呼べない中でポストユースの世代をグッとあげる大事な大会」と五輪の位置づけを確認したという。ただ若い選手の海外志向が高まる中で、どれほど世代トップクラスを招集できるのかは不明だ。パリ五輪ではMF久保建英(Rソシエダード)や鈴木唯人(ブレンビー)、GK鈴木彩艶(パルマ)らA代表経験者の選出を諦めた。24歳以上の特別枠、オーバーエージ(枠)も活用しなかった。
4年後のロサンゼルス五輪では海外組の人数もさらに増えることが予想される。契約段階で監督とはその状況について話し合う必要がある。影山委員長は「我々からの要望というか、もしどなたかと契約する場合には、『ますます難しくなるよ』と。ベストの選手では戦えなくなるかもしれない。だけれどもできるだけ上を目指します。我々もできるだけ協力します。それを踏まえて一緒に戦っていきましょうということですね」と目線を合わせることから始める。
さらに資質としては、毎日のトレーニングや試合で積み上げられるクラブとは全く異なるアプローチが求められるとし「難しい状況に適応できる資質をもっていただかないとますます難しい、苦しいことになる」と想定外への対応力を重視していく。【佐藤成】