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慶大・清原正吾「自分の全てを懸けて、体がボロボロになる覚悟」早慶戦で大学野球に終止符


慶応大学の清原正吾内野手が大学野球最後の舞台となる早慶戦に全力で挑む。父はプロ野球界の大スター清原和博だが、清原正吾はNPBドラフトで指名を受けず、野球の継続は未定である。小中高の6年間のブランクを経て慶応大学で野球を再開し、重要な選手として成長した清原は、今後の進路については考え中。独立リーグからの複数オファーがあるが、まだ詳細は決めていない。「最後まで全力で打席に入りたい」と話し、自身の成長と感謝の気持ちを込めたプレーを見せる決意だ。プロ入りは叶わなかったものの、大学野球での最後の戦いに大きな期待が掛かる。

取材に応じる慶大・清原(撮影・江口和貴)

今年のアマ球界をわかせた慶大・清原正吾内野手(4年=慶応)が“最後”の舞台に挑む。慶大はすでにリーグ戦5位が決定。プロ通算525本塁打を誇る清原和博氏(57)を父に持つサラブレッドも、9日からの早慶戦で大学野球に終止符を打つ。NPBドラフトでは指名されず、多くの誘いもある中で野球継続は未定。早慶戦に全てをかけ、その先の人生を決める。

   ◇   ◇   ◇

慶大の4番打者を張った男のまざなしは、圧倒的だった。早慶戦でも両親が観戦するかもしれない-。そんな問いかけに清原は「ほんとに…僕の最後の勇姿を目に焼き付けてもらいたいですね」と言った。逃げずに目を合わせてきた。

最後の勇姿-。かつての父と同じNPB入りへの夢がこの秋はかなわず、野球を継続するかはまだ決めていない。前後の文脈では「大学野球最後の」とも言っているものの、週末の戦いに想像を超える思いの強さを持っている。

「最後の最後、後悔なく終われるように。自分の全てを懸けて、体がボロボロになる覚悟で最後の最後まで1打席1打席、1球1球をかみしめながら打席に入りたいと思っています」

かつて「泥水を飲む覚悟」と言った父と重なるような強さだ。中高と6年間のブランクを経て、慶大で野球を再開した。この日の打撃練習でも右中間を中心に51スイング中23本が安打性。振りながら「ソリャッ!!」と叫んだ。自身も「素人同然」と懐かしむ入部当時から4年をかけ、名門の東京6大学リーグでリーグ戦2本のアーチを架けるまでに。記念球はすでに父と母に1球ずつ渡した。

ドラフト会議で指名はなかった。NPB2軍と対戦するオイシックスや、熱烈アプローチのBC栃木をはじめ独立リーグなど9球団が慶大側に正式オファー。しかし早慶戦に燃える本人の意向もあり、面談などは未定だ。清原は“就職浪人”などの選択肢も周囲に伝えてきた。道の続きは、神宮で残り10前後の打席をこなした先にある。「ホームランは目指すところではありますし、あとは今までの感謝を込めて全力でプレーするので、そこを見てほしいです」。4番ファースト清原。超満員の早慶戦で出し尽くす。【金子真仁】

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