広島末包昇大外野手(28)が31日、マツダスタジアム内で契約交渉を行い、1100万円増の3600万円で更改した(金額はすべて推定)。交渉後は「2回のケガは自分の責任なので、来年頑張ってしっかり上げてもらえるように、と話しました」と不本意なシーズンに悔しさをにじませた。
今季は左膝内側半月板損傷で開幕に出遅れただけでなく、6月には左太もも裏痛で離脱。それまで6本塁打をマークするも、2度目の離脱は打撃に大きく影響した。特に9月は調子を落とし、チームも優勝争いから脱落した。打率2割3分8厘、9本塁打、37打点、OPS・664。打点はキャリアハイも、そのほかの打撃成績は昨季を下回った。
得点力不足の中で、特に右の大砲の台頭が待たれる。ドラフトでは右の長距離砲タイプを2選手指名したが、末包は自身のことに集中する。「自分がやらないことには試合には出られない。誰が入って来たかとかは、特には気にしていないです。セ・リーグの各球団には、ホームランを一定数打てるバッターがいて、カープにはいない。そういう打線の軸となる、ホームランバッターになっていきたい」。秋季練習では新井監督から直接指導を受けながらバットを振り込み、打撃を磨く日々を送っている。