通算563本塁打を放ち殿堂入りしたレジー・ジャクソン氏（78）はマイナー時代に体験した人種差別を赤裸々に告白し、米国が衝撃を受けている。
21日付のMLB公式サイトなど複数の米メディアによると、ジャクソン氏は前日20日（日本時間21日）に米国最古でニグロリーグの聖地でもあるアラバマ州バーミンガムのリックウッドフィールドで初のMLB公式戦で、FOXの中継にゲスト出演。自身はアスレチックス傘下のマイナーに所属した1967年にこの球場でプレーしたことがあり、当時の体験を告白した。
「レストランに入ると人々が私を指さしお前（Nワード差別用語）はここで食事はできないと言われた。ホテルに行くとお前はここに泊まれないと言われた」と振り返り、白人の同僚や監督がかばってくれたことを明かした。「ホテルに宿泊を断られると、仲間みんなが車で別の泊まれるホテルを探してくれて、みんなで移動した。私は仲間のアパートの部屋にあるソファで寝泊まりしたこともあった。すると私が出ていかなければアパートを燃やすと脅された」と告白し「こんなことは誰も経験してはいけない」と話した。
1967年といえば黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンがデビューしてから20年後。米国で差別を禁止する公民権法が成立してから3年後のこと。この告白があまりにも衝撃的で、米大手も含め多数のメディアが大きく取り上げた。
