＜日本生命セ・パ交流戦：阪神2－1日本ハム＞◇18日◇甲子園
日本ハム水谷瞬外野手（23）が交流戦史上最高打率を更新した。この日は3打数1安打で4割3分8厘。15年秋山（西武）の4割3分2厘を6厘上回る、新記録を樹立。前年まで無安打の選手による交流戦首位打者も史上初の快挙だ。
ポテンシャルを大爆発させた交流戦。15試合連続安打の起点となった甲子園での最終戦を前に、あらためて初心を言葉にしていた。
水谷 甲子園は、たぶん野球人にとっては特別な場所。そういう最高の“遊び場”を準備してもらっているんで、楽しめたら。
聖地を“遊び場”と表現するほど最高峰の舞台で野球ができることがうれしい。昨季までソフトバンクでチャンスをつかめなかった“ロマン砲”。現役ドラフトで得たチャンスを生かし、楽しみながら無我夢中で駆け抜けた3週間だった。
だから、野球の神様も最後は“ご褒美”をくれた。1－1の8回2死三塁で回った第4打席。凡退なら、交流戦打率の新記録樹立を逃していた。ここで阪神岡田監督は申告敬遠。新庄監督は水谷に代走五十幡を起用。この時点で、交流戦最高打率更新が確定した。
常に「おろそかにできる打席がある立場でもない」と自身を鼓舞する。目の前の1打席を大事に楽しんできた水谷が、大きな金字塔を打ち立てた。
