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大谷、低迷のチームで葛藤も=終盤は新球に挑戦―野球クローズアップ(2)


 米大リーグ、エンゼルスの大谷翔平はア・リーグ最優秀選手(MVP)の投票で2位。昨年に続く受賞は逃したが、規定打席、規定投球回の両方をクリアするなど個人としては成果のある一年だった。  ただ、チームは早々にプレーオフ争いから脱落。10月の帰国時の会見で「今季一番熱く燃えた試合は」と問われると「これというのはなかった。むしろ去年よりも8、9月は長く感じた。思うようなゲームを多くできていたわけではないので、良くない方向での印象が強い」と心境を明かした。  夏のトレード期限を前に、エンゼルスはシーズンを諦めるように売り手に転じた。先発のシンダーガード、抑えのイグレシアス、外野のマーシュと主力を放出。大谷は「モチベーションの維持は難しいが、個人的にやらないといけないことはたくさんある。まだまだ続いていく野球人生なので」と前を向いた。  8月に入り、それまで投げていなかったツーシームを使い始めると、大きな武器になった。球速は直球とほとんど変わらない150キロ超で、動きのある球は打者の脅威に。新球に磨きをかけて、来季以降を見据えた。  巻き返しを図るエンゼルスはオフに入り、積極的に補強を進めている。ドジャースからフリーエージェントとなった今季15勝のアンダーソンと入団合意。トレードでは、ブルワーズから今季29本塁打のレンフロー、ツインズからは内外野を守れるレギュラー候補のウルシェラを次々に獲得した。  トラウトやレンドンら現有のスターが離脱せず、新戦力も機能すれば、大谷がまだ経験していないプレーオフ進出も見えてくる。チームとして味わった悔しさを来季への糧にする。 (ロサンゼルス時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕米大リーグのシーズンを終えて帰国し、記者団の取材に応じるエンゼルスの大谷=10月18日、東京・羽田空港 〔写真説明〕今季も投打で活躍したエンゼルスの大谷。チームの低迷には葛藤もあった=9月29日、アナハイム
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