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一丸の新生アルゼンチン=「新たな歴史」を現実に―W杯サッカー


 試合終盤、勝利を確信したアルゼンチンの選手はもう笑っていた。終了の笛が鳴って仲間と抱き合ったメッシらとは対照的に、スカロニ監督の目には涙が。2大会ぶりに頂点に挑む権利をつかみ、「ずっと夢見てきたこと。この瞬間を忘れない」と感慨深げだった。  前半30分すぎに、抜け出したアルバレスが倒されてPKを獲得。メッシがきっちりと決めて主導権を握った。同39分には速攻から再びアルバレスがドリブルで持ち込む。強引に守備ラインを突破し、追加点を挙げた。  後半もメッシが中心となり、クロアチアを手玉に取った。24分には緩急をつけたドリブルで右サイドをえぐり、絶妙なラストパスでアルバレスのゴールをお膳立て。「このチームは勝ち方を知っている」とメッシ。球際の争いも制し、前からのプレスにも動じない。局面で個々が確かな強さを見せての完勝だった。  前回ロシア大会後から指揮を執るスカロニ監督は世代交代を進めてきた。22歳のアルバレスら若手の躍動は目を見張るものがあり、今はメッシだけのチームではない。マラドーナさんを擁して優勝トロフィーを掲げたのは36年前。生まれ変わったチームに手応えを感じている指揮官は「新たな歴史をつくりたい」。その言葉を現実にするため、一丸で突き進む。 (ルサイル時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕後半、選手に指示を与えるアルゼンチンのスカロニ監督=13日、ルサイル 〔写真説明〕前半、先制のPKを決めるアルゼンチンのメッシ(中央)=13日、ルサイル 〔写真説明〕前半、ゴールを決めるアルゼンチンのアルバレス(中央)=13日、ルサイル
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