連勝もたらす粘りの投球＝高梨、３１歳の誕生日―プロ野球・ヤクルト

　苦しみながらも、闘志あふれるプレーだった。ヤクルトの高梨が６回３失点にまとめて４勝目。打っては二回に中前打でプロ初打点を挙げ、チームに４連勝をもたらす原動力となった。 　制球が安定せず、三回と四回に浮いた球をスタンドへ運ばれた。それでも、「何とか粘って、粘ってという気持ちで投げた」。力のある直球で押し、要所ではきっちりコースぎりぎりに投げ込んだ。満足のできる内容ではないが、被安打４に抑えて勝利につなげた。 　日本ハム時代の２０１６年に、１０勝を挙げて新人王に輝いた右腕。しかしその後は下降線をたどった。１９年からヤクルトでプレーし、昨季は日本シリーズでも登板するなど貢献したが、まだ目標とする２桁勝利の再現を果たしていない。 　今季は開幕から先発ローテーションを守り、タフな投球を続けて首脳陣から評価されている。この日は３１歳の誕生日。「いいスタートが切れた。この流れに乗って、次もいい投球でお立ち台に上がれるように頑張りたい」。力強い声で、ファンの祝福に応えた。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕力投するヤクルト先発の高梨＝５日、神宮 〔写真説明〕西武に勝ち、喜ぶヤクルトナイン＝５日、神宮