「自分のスタイル」で躍動＝西純、久々１軍で好投―プロ野球・阪神

　打者を抑えれば雄たけびを上げ、ひやりとする鋭い当たりを打たれて笑みを浮かべることも。阪神の西純は「最初は緊張していたけど試合に入ったら集中できた。自分のスタイルを出せた」。感情を出しながら、今季初登板を存分に楽しんだ。 　一回は２死一、二塁から丸をフォークで三振に仕留めてほえた。二回にソロを浴びたが、その後は隙なし。１５０キロ前後の直球や、ほぼ同じ球速のツーシームに力があり、フォークやカーブも効果的。「自分のペースで投げられた」と言うように、ストライクゾーンで勝負してテンポ良くアウトを重ねた。逆転してもらった後の六、七回も球に力があり、上位打線を真っ向勝負で抑えた。 　昨季は５月にプロ初登板初勝利。その後の１軍登板は１度だけだったが、２軍で地道に経験を積んだ。フォームを固め、「リリースポイントが安定して体重移動もうまくできるようになった」。自信を持って臨んだ久々の１軍登板で躍動した。 　ロッテの佐々木朗ら同学年のライバルを刺激に、「今年はやるぞという気持ちでやってきた」。連勝を伸ばすチームの勢いをさらに加速させる快投で、存在感をアピールした。　（了） 【時事通信社】 〔写真説明〕６回、三振を奪い、叫ぶ阪神先発の西純＝１日、東京ドーム 〔写真説明〕巨人に勝利し、ファンに手を振る阪神の西純＝１日、東京ドーム