「日常」の舞台へ一歩ずつ＝コロナ下３年目の甲子園―高校野球

　新型コロナウイルス下３年目の今年。春の甲子園を前に、高校野球では「日常」を取り戻そうと必死だ。日本高校野球連盟の宝馨会長は「完全復活とはいかないが、無事に開催されるのを願っている」と述べ、安全な大会運営に力を注ぐ。 　今年の選抜大会では選手、関係者を対象に、大会前に加えて大会中も最大２度のＰＣＲ検査を実施。チーム内で感染者が出ても集団感染ではないと判断された場合は、当該選手の入れ替えなどで対応して出場自体は認められることになった。昨春は禁止だったブラスバンドによる応援も５０人まで認められるなど、規制緩和に向かっている。 　「浦学サンバ」で知られる浦和学院（埼玉）ナインは、甲子園で復活するブラスバンド応援を心待ちにしている。八谷晟歩主将は「いいプレーができればと思う。球場で体感したい」。同校の関係者は「うちのオリジナル曲が生で甲子園で流れることにわくわくしている」と胸を躍らせる。 　兵庫県のまん延防止等重点措置が２１日の期限で解除されることを受け、２万人としていた今大会の入場者数の上限が２２日から撤廃される。１７日には複数の関係者が陽性判定を受けた京都国際（京都）が出場を辞退。油断は禁物だが、環境は確実に変わりつつある。（了）【時事通信社】