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AIがローン審査「住宅ローンスコアリング審査」 住宅ローンを申し込んだ人の通信簿


【住宅ローン 審査】と詮索すると「甘い」「ゆるい」という言葉もみつかります。

そこに書かれてる内容は後半になると「審査が甘い銀行はありません」のような終わり方で、結局は審査がゆるい金融機関等は存在しないことがわかります。

住宅ローンに対する金融機関の姿勢は微妙に違うところがあり、それは「借入申込書」を見るとわかります。

今回は、実際に住宅ローンの審査をしている銀行員が、住宅ローン・借入申込書で見る金融機関それぞれの「事情」を解説します。

住宅ローンスコアリング

敷地内だけでなく、敷地周りに電柱が立っている不動産物件は「要注意」

金融機関で「借入申込書」が異なる

借入申込書の記載内容が金融機関によって微妙に違うという事実を、実際の借入申込書を例にしながら解説します。

金融機関の意図するところなどは、個人的見解に基づくものではありますが、私も銀行員として住宅ローンの審査をしている経験から「銀行の中の人」として説明します。

借入申込書が違う理由「スコアリング審査」とは

金融機関によって借入申込書の内容が違うひとつの理由は、住宅ローン審査の方法で「住宅ローンスコアリング審査」と呼ばれています。

住宅ローンのスコアリング審査とは、住宅ローン申込者の個人属性(住所・氏名から職業・勤務先・勤続年数、さらには家族構成、現在利用中の借入など)を、住宅ローン審査用に開発されたシステムに入力することで、審査を判断する仕組みです。

システムによる判定で、申込者の個人属性をもとに点数・ランク付けされた結果を「スコアリング」と呼ぶところから「スコアリング審査」と呼ばれています。

AIがローン審査をするという点から「AI審査」などとも表現されますが「住宅ローンを申し込んだ人の通信簿」といったところです。

スコアリングの結果は「ABC」「123」などの符号で表現する金融機関が多く、銀行員は

「この人のスコアリングは◯☓なので、審査は通ったようなものだ」

「スコアリングが■▲だから、親などを保証人にしないと審査は通らないかな?」

などと使われています。

スコアリングの符号や意味などは部外秘です。

スコアリング審査を導入している金融機関の割合は

住宅ローンのスコアリング審査では、基本的に借入申込書に記載された内容をもとに審査をする流れになっています。

具体的には借入申込書をもとにスコアリング審査に必要な項目を入力したり、借入申込書をスキャニングすることでシステムに取り込んで自動判定してくれる場合もあります。

借入申込書に記入(ネット申し込みなら自分で入力したり、必要書類をPDF化して添付したりするなど)する内容は、スコアリング審査に必要な情報になります。

私自身、勤務する銀行でスコアリング審査を導入しており、借入申込書をもとに自分でスコアリング審査システムに入力した経験から、スコアリング審査を使っている金融機関では、

「住宅ローン借入申込書の記載内容は審査に必要な情報を記入する構成」

になっていることを知っているからです。

スコアリング審査が金融機関でどのくらいの割合で導入されているのでしょうか?

スコアリング審査導入

≪画像元:国土交通省(pdf)≫

調査より、半数以上の金融機関でスコアリング審査が導入されている事がわかります。

国土交通省が調査をしていることからも、今後もスコアリング審査が住宅ローン審査で主流になっていくと、実際に審査で使用している銀行員の私は考えています。

金融機関別・借入申込書の記載内容を解説

金融機関別に借入申込書の実例を紹介しながら、その記載内容を解説したいと思います。

例1:ネット銀行

住宅ローンの借入申込は、現在ネット経由が主流になりつつあり、ネット銀行の借入申込書が時代に最も即していると感じます。

ここではSBI新生銀行の例を紹介しますが、こちらもネット銀行なので原則はネット経由の申し込みで、ここで紹介する記入例は「郵送で申し込みを記入する人向け」の説明になっています。

ネット銀行・住宅ローン借入申込のポイント1:年収

確定申告か?年収はどの部分を記入したら良いか?など、わかりやすく親切です。

ネット銀行・住宅ローン借入申込のポイント2: 職業

現在の働き方に合わせ、転職回数の多い人でも記入できるように記入欄が多く充実しています。

ネット銀行・住宅ローン借入申込のポイント3:  出向・休職

働き方の多様化に合わせて、子会社やグループ企業に出向中だが転職はしていない人や、産休・育休中でも復職予定を記入できるようになっています

原則はネット申し込みやこちらのように郵送で申し込むなど、申し込む人が自分一人でも完成できるように、わかりにくい箇所や間違い・勘違いを起こしやすい部分などに説明を加えるなど、申し込み人にやさしくわかりやすい設計だと感じます。

参照:SBI新生銀行/住宅ローン申込書ダウンロード・ご提出方法

例2:地方銀行の借入申込書

ここでは地方銀行を例にします。メガバンクで借入申込書の記入例を紹介できるものが見つかりませんでした。

これはネット経由の申し込みを重視している姿勢の現れかも知れません。

銀行などでは「事前申込(事前相談)」と言って、正式な住宅ローン申し込み前に、もう少し簡単な申込があります。

実際はこの段階でAI審査まで進めて、融資の可否をある程度判断する金融機関もあります。

ここで紹介する例も事前相談の申込書なのですが、記載内容は借入申込書とほぼ同じです。

事前審査で一次回答がOKだと「本申込」で借入申込書をもう一度記入するのですが、その内容は事前相談と重複する箇所が多いのが一般的です。

銀行の借入申込書のポイントを見ていきましょう。

銀行・住宅ローン借入申込書のポイント1:資本金・従業員数

こちらは、住宅ローンスコアリングにおいて勤務先の規模を知る尺度で、実は重視されていますが、そのため優先順位が高く最初の方に記入箇所があると思われます。

銀行・住宅ローン借入申込書のポイント2:前勤務先・転職理由

ネット銀行同様、転職を時系列で記入する部分ですが「転職理由」を記入させるところは保守的な銀行らしい表現ですね。

銀行・住宅ローン借入申込書のポイント3:委任する販売(仲介)不動産会社

これは住宅を販売する業者、または物件を仲介する不動産業者に借入申込を委託するという記載で、ここに記入があると借入申込の審査結果なども業者経由で知らされるので、業者も結果を知ることになります。

こちらは業者が住宅ローンを銀行に持ち込みしている状況を反映しています

参照:京葉銀行/住宅ローン事前審査申込書 記入例

注意点

紹介したネット銀行や銀行など金融機関のホームページで、申し込みの内容を知るためでも、「事前申し込み」などの画面を進めてしまうと、場合によっては「個人情報取扱いの同意」をしてしまい、申し込みが進行してしまう可能性もゼロではありません。

ミスが発生しないようにホームページなども注意をうながすメッセージは発していますので、くれぐれも意図せず借入の申込などが進行してしまわないように気をつけてください。

個人的な見解に基づくものではありますが、住宅ローンを審査する銀行員の側からの言葉なので、選考にしてみてください。

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