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退院後に利用したい「訪問リハビリ」を紹介


最近は、病気や骨折等での入院期間が短くなってきています。

入院中にリハビリを行い、入院目の状態にまで回復すれば良いのですが、難しい場合もあります。

退院の日が近づくにつれて、この状態で、どうやって家で過ごせばよいのだろうか、退院後のリハビリはどうしたら良いのだろうか等と不安になられる方もいるでしょう。

今回は、退院後の生活をスムーズにする方法や退院後もリハビリを継続していく方法にスポットをあてていきます。

退院後に利用したい 訪問リハビリを紹介

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退院前に準備をしよう

退院後の生活に向けて、医療機関内で相談するのは、メディカルソーシャルワーカーや退院調整・支援看護師(退院支援看護師)になります。

大きな医療機関の場合には、地域医療連携室があり、その部署の担当職員の方に相談することになります。

どの役職の担当職員でも、入院中のお金や心配事、退院後の生活の不安等相談にのってもらうことができます。

不安が大きいまま退院し、退院後の生活で困るのはよくありません

入院している医療機関の担当職員に相談し、アドバイスを受けましょう

退院後の自宅生活を安全に送る為に、入院している医療機関のスタッフが自宅を訪問し、指導する場合もあります。

退院後に介護保険を使い始める場合には、その際に担当予定のケアマネージャーや利用予定の介護サービス事業所が同席することが多いです。

訪問時は、本人や家族の意向を確認しながら、在宅で安全に生活するには何が必要か、どうするべきかを話し合い、必要な介護サービス等を決定していきます。

また、退院前のカンファレンスが開かれる際には、今後の注意点等が医療機関のスタッフから本人・家族に説明があります。

介護サービスを利用する場合は、ケアマネージャー・介護サービス事業所が同席し、注意事項や今後の見通しなどを共有します。

次に、自宅でリハビリを続けていく方法を見ていきます。

自宅から通ってリハビリを行う方法

自宅からリハビリを通って行う方法としては、通所リハビリテーションがあります。

最近は、デイサービスでもリハビリを受けられる事業所もありますが、退院後リハビリを受けたいという思いが強い方には、通所リハビリテーションをおすすめします。

おすすめの理由

おすすめの理由としては、通所リハビリテーションには、退院日等から3か月以内に集中的なリハビリを実施する「短期集中リハビリテーション加算」があるためです。

短期集中リハビリテーション加算で行われる個別リハビリは、1週間に概ね2日以上、1日あたり40分以上になります。

短期集中リハビリテーション加算ではない、通所リハビリテーションやデイサービスでの個別リハビリでは、40分間も受けることができません。

入院中に受けていたリハビリに比べ、介護保険でのリハビリは時間が短い為、やる気がある方には物足りなく感じます。

退院日後3か月以内だけ受けることができる、短期集中リハビリテーション加算によるリハビリですので、チャンスがある方は受けられることをおすすめします。

利用料金の一例 (要介護2で1割負担の場合)

短期集中リハビリテーションを通所リハビリテーションで受けた場合の利用料金の例を見ていきます。

・ 介護老人保健施設にある通常規模型通所リハビリテーションを6時間以上7時間未満で利用:844単位

・ 入浴介助加算Ⅰ:40単位

・ リハビリテーションマネジメント加算(A)イ:1か月間560単位

・ 短期集中リハビリテーション加算あり:110単位

・ 昼食代:500円

・ 1単位1円と換算

週2回利用で1か月間9回利用した場合は次のようになります。

1日あたり844単位+40単位+110単位+500円=1,494円

1か月あたり 1,494円×9回+560単位=14,006円となります。

この利用料金に事業所により、通所リハ提供加算や通所リハサービス提供加算等が付きます。

退院日から、3か月経過すると短期集中リハビリテーション加算が終了する為、上記金額よりも減りますが、個別でのリハビリ時間も短くなります。

それを補う方法としては、3か月の間で家や通所リハビリテーションでできる自主練習を習得しておく、介護保険から給付される上限額である区分支給限度額に余裕があるようならば、通所リハビリテーション等の回数を増やすという手段もあります。

【参照】

ワムネット Ⅰ-資料2② 介護給付費単位数などサービスコード表(pdf)

医療法人松田会 鶴ヶ谷クリニック(pdf)

家でリハビリを受ける方法

また、通いではなく、家でリハビリを受ける方法もあります。

訪問看護ステーションに所属しているリハビリ専門職から、訪問看護の一環として自宅でリハビリを受ける方法と病院や介護老人保健施設等からリハビリ専門職が自宅に訪問してリハビリを実施する、2つの方法があります。

病院等での訪問リハビリテーションの利用料金は?

病院等のリハビリテーション専門職から家でリハビリを受ける「訪問リハビリテーション」を見ていきます。

訪問リハビリテーションは、自宅にて1対1でリハビリが行われる為、リラックスして受けることができます。

長時間出かけると疲れる、体調が心配等の方にはおすすめです。

訪問リハビリテーションにも、短期集中リハビリテーション加算という加算があります。

条件は、1週間に概ね2日以上、1日あたり20分以上になります。

訪問リハビリテーションは、介護度によって単位数は変わりません

ただし、1回20分間で週6回(120分)という上限があります。

介護老人保健施設からの訪問リハビリテーションの利用料金は?

次に、介護老人保健施設からの訪問リハビリテーションの利用料金を見ていきます。

【例】1割負担の方が週2回、1日40分間、1か月(9回)利用

・ 訪問リハビリテーション費:1回20分間あたり307単位

・ 訪問リハ短期集中リハ加算:1日につき200単位

・ 訪問リハマネジメント加算(A)イ:1か月につき180単位

・ 1単位1円と換算

1日あたり307単位×2+200単位=814単位

1か月あたり814単位×9回+180単位=7,506円となります。

事業所によっては、上記利用料金とは別に自費の交通費が必要になる場合もあります。

介護度により、1回あたりの単位数が変わらない為、介護度が低い方は、訪問リハビリを介護サービスの中心にすると、区分支給限度額の残りで他の介護サービスを組みたてることになり、他の介護サービスの利用量が少なくなる可能性があります。

【参照】

ワムネット Ⅰ-資料2② 介護給付費単位数などサービスコード表(pdf)

IMS(イムス)グループ 医療法人財団 明理会 仙台青葉ロイヤルケアセンター(介護予防)訪問リハビリテーション利用料金表(pdf)

本人や家族が希望する生活に近づけるように

今回スポットをあてた退院後の生活をスムーズに送るためのリハビリ2つの方法は、料金も違いますが、メリットの違いもあります。

通いでリハビリを受ける通所リハビリテーションでは、専門のリハビリ機器がある為、いろいろな種類のリハビリを受けられます。

訪問リハビリでは、寝返りや起き上がり、着替えや排せつなどの訓練を実際に生活している環境で行うことができます。

そのため、実際の動きの中で、どこの動きの部分を中心にリハビリすればできるようになるのか、家の環境の何を整えればできるようになるのかとより細かい、リハビリができます。

どちらの方法にしても、リハビリを受けるという受け身ではなく、自らリハビリを行うという気持ちで、自主練習等も行っていくことで、より効果が出てきます。

退院後の生活に向けて、医療機関と連携を取り、退院後はリハビリを続けることで、少しでも本人や家族が希望する生活に近づけるようになりますので、前向きにご検討していただくことをおすすめしますす。(執筆者:現役老人ホーム施設長 佐々木 政子)

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