2022年7月29日にセゾンから新たなゴールドカードがデビューしました。
ステータスより実益特化型で、年会費無料で使えます。
最近のゴールドのトレンドに沿った1枚ですが、その特性と裏腹な「金属質感」も売り物です。
新たなゴールドカード、SAISON GOLD Premiumについて見ていきます。
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SAISON GOLD Premiumの外観は金属
実益重視のカードですが、見た目から先に確認しましょう。
金属に見える券面をしています。
もっとも本物の金属素材ではありません。従来どおりプラスチックです。
ハイグレードのカードでは金属性が流行っていますが、ATMが使えないなどデメリットもあります。
疑似メタルカードにも利点があるのです。
SAISON GOLD Premiumの実益
ゴールドカードは、ステータスを求めるものではなくなってきました。
誰でもゴールドカードを持てる時代では、パフォーマンスのいいものを選びたいですね。
ゴールドカードのパフォーマンスを削ぐ最大の要素は比較的高額の「年会費」です。
この点、SAISON GOLD Premiumなら2年目から年会費無料で使えます。
初年度無料ではないものの、入会キャンペーンで初年度についても補えます。
このカードの実益を確かめます。
国際ブランド3種類でタッチ決済内蔵
SAISON GOLD Premiumは国際ブランドを3種類から選べます。
・ VISA
・ JCB
・ アメックス(2022年8月下旬スタート予定)
Mastercardはありません。
いずれもタッチ決済内蔵です。
金属風の券面をタッチして決済を終えられます。
≪画像元:セゾンカード≫
実質年会費永年無料になる
年会費無料で使えるゴールドカードというと、現在次のものが2大巨頭です。
・ エポスゴールドカード → インビテーションまたは年間50万円利用で永年無料
・ 三井住友ゴールド(NL) → 年間100万円利用で永年無料
本来1万1,000円の年会費を無料にできるSAISON GOLD Premiumが、今後ここに割って入りそうです。
1年で「100万円」使うと、年会費が「永年」無料となります。
三井住友とよく似た仕組みです。
「1年」の期間は入会月により決まるため、会員ごとの有利不利はありません。
入会の最初の年に100万円使うと決めてから入会するのが、賢い利用法です。
少なくとも最初の年は、公共料金や税金などをカード決済にして、突破しましょう。
年間100万円突破は三井住友より容易
「年間100万円」利用は年会費無料条件だけでなく、エポスゴールドカード、三井住友ゴールド(NL)の場合、ボーナスポイント査定において毎年課題となります。
SAISON GOLD Premiumの場合、年会費で100万円、ボーナスポイントについて50万円のそれぞれ区切りがあります。3枚まとめて比較します。
エポスとセゾンが、三井住友ゴールド(NL)より優れている点があります。
次の利用分も年間利用額にカウントしてもらえる点です。
・ モバイルSuicaチャージ
・ au Payチャージ
セゾンはau PAYに全ブランドチャージ可です。
三井住友カードの場合au PayはVポイントの付与対象外になっていないのですが、それ以前に主流であるVISAブランドがチャージ不可です(MasterecardはOK)。
SAISON GOLD Premium会員がAndroidユーザーの場合、モバイルSuicaの使い方にコツがあります。
直接のSuicaチャージではなく、au PAYでSuicaを使うとポイントが0.5%上乗せされるのでおすすめです.
エポスゴールドの場合も理屈は同じですが、エポスゴールドの場合「選べるポイントアップショップ」にモバイルSuicaを登録するとポイント3倍なので、その方法なら直接チャージが得です。
ポイント還元率1.0%で使える
セゾンカードの全般の欠点は、ポイント還元率が低いことでした。
従前のゴールドカードも基本0.5%、セゾンゴールドアメックスがかろうじて0.75%です。
新しいSAISON GOLD Premiumは、年間50万円使うとボーナスポイントにより、還元率1.0%のカードとなります。
「年会費無料で1.0%でゴールド」という、3拍子揃ったカードなのです。
エポスゴールドカード、三井住友ゴールド(NL)にも年間利用ボーナスがあります。
年間50万円利用の場合と、年間100万円利用の場合でそれぞれボーナスポイントを加えた最終還元率を比較します。
年間50万円利用 年間100万円利用
SAISON GOLD Premium 1.0% 1.0%
(追加ボーナスなし)
エポスゴールドカード 1.0% 1.5%
三井住友ゴールド(NL) 0.5%
(ボーナスなし) 1.5%
年間100万円だと、セゾンは負けています。
ただ「年会費永年無料を達成する最初の年だけ頑張り、あとはそれほど使いたくない」人には最適と言えます。
コンビニ、カフェで最大還元率5.0%
これも他のゴールドを追随するサービスで、インパクト大です。
カード年間利用額に応じて、コンビニ、カフェでの還元率が上がります。
「コンビニ、カフェでのカード利用額」ではなく、全体の利用額です。
以下のとおりです。
・ スタート時 → 2,5%
・ 15万円利用 → 4.0%
・ 30万円利用 → 5.0%
・ 50万円利用 → 5.5%(前述の年間ボーナスと合計した数値)
還元率アップの対象店舗です。
・ ローソン
・ スターバックス
・ 珈琲館
・ カフェ・ド・クリエ
・ カフェ・ベローチェ
使い勝手のあるラインナップです。
カード利用のスタート時も高い還元率なのはメリットです。
先に挙げた全体のカード還元率と異なり、コンビニ・カフェでの還元率については「年間30万円突破したから最初から5,0%」となるわけではありません。
毎年段階的に上がっていく性質です。
この点セブン-イレブンやローソンにおいて、三井住友カードや三菱UFJカードと使い分けの余地があります。
三井住友ゴールド(NL)と併用するとしたら、次の方法がベストです。
・ 年間30万円に到達しないうちは、三井住友優先
・ 年間30万円を突破したら、セゾン
・ ただし引き続き、三井住友はファミリーマートとマクドナルドとで使う
・ 三井住友「家族ポイント」利用者は、コンビニ、マクドナルドでは6.0%以上になる三井住友優先
なおエポスゴールドには、こうした高いポイントアップはありません。
映画いつでも千円
セゾンの専用サイトから事前に購入することで、映画が1,000円です。
対象シネマです。
・ TOHO CINEMAS
・ UNITED CINEMAS
・ 松竹マルチプレックスシアターズ
・ MOVIX
このサービスは、「選べるゴールド優待サイト」の一部です。
つまりゴールドらしく、優待はまだ多数あります。
ゴールドとしての機能は比較的平凡
SAISON GOLD Premiumは、ゴールドらしい機能は少々平凡です。
国内空港ラウンジは使えます。
海外旅行傷害保険については補償額がまだ公式サイトで公開されていませんが、これ1枚で安心して海外に行けるような内容ではないと思われます。
海外旅行傷害保険については、現地での治療費300万円のエポスゴールドカードが優れています。
ただしこのカードは同行の家族に適用される家族特約がなく、そもそも家族カードがありません。
実益特化型ゴールドカードの海外旅行傷害保険には、期待しすぎないようにしましょう。
入会キャンペーン実施中
SAISON GOLD Premiumは、年会費1万1,000円ですが、これを支払っているようではせっかくの実益が台無しです。
年間100万円使って永年無料にするのは当然ですし、そして初年度の年会費も取り返しましょう。
幸い、入会キャンペーンがあります。
2段階のキャンペーンで、1万1,000円還元されるので、年会費相当分となります。
8,000円相当の還元
2023年3月までの入会で、上限を8,000円(相当)として10%のポイント還元となります。
年間100万円使う予定の人にとっては、8万円の利用は簡単でしょう。
ただし、「発行月の翌々月末まで」の利用が対象分ですので、のんびり構えすぎないようにしてください。
さらに国際ブランドごとのキャンペーンで3,000円相当
さらに国際ブランドごとに上限3,000円の30%還元があります。
・ VISA → 携帯3大キャリア、Yモバイル、LINEモバイル、東京電力等地域電力会社
・ JCB → NEXFLIX、hulu、U-NEXT、Amazon Prime Video、ABEMAプレミアム、FOD、BookLive、Paravi、コミックシーモア、ピッコマ、めちゃコミック、まんが王国、Renta!
まったく対象分野が違いますが、それでも多くの人がどちらかの恩恵(1万円使うと上限達成)を受けられるのではないでしょうか。
こちらのキャンペーンはやや期間が長く、カード発行月から5か月間となっています。
新ゴールド、SAISON GOLD Premiumはかなり使い勝手あり
新カードのSAISON GOLD Premiumを、エポス、三井住友の類似カードと比較しながらみてきました。
年会費無料になることをはじめ、コンビニ・カフェでのポイントアップ、年間50万円利用でのボーナス等、かなり実用的で優れた1枚という印象です。
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