超高齢社会の中で認知症についての情報も珍しくなくなってきました。
今回の主役であるグループホームは、認知症対応型共同生活介護といって、認知症の方を対象とした施設です。
主治医から認知症の診断を受け、介護認定要支援2から利用が可能です。
認知症がある方は、環境の変化にとても敏感です。
グループホームは、家で暮らしているように施設生活を送り、認知症状の進行・緩和を目的としています。
施設でありながら、家のようなアットホームな環境を提供できるグループホームについて利用料金と合わせてご紹介します。
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費用は、有料老人ホームと変わらない
認知症の方だけの受け入れの施設だからと言って、料金が高額ということもありません。
グループホームは、入居一時金と月額利用料がかかります。
近年、グループホームも入居一時金0円というところも増えてきています。
月額利用料は賃料・食費・水道光熱費・介護サービス費込みで、15万～20万円程度です。
おむつ代や散髪代などは、別に請求されます。
地方であれば、10万～15万の料金に抑えることができるグループホームもあります。
大人数を受け入れる有料老人ホームと変わらない値段で利用可能です。
| 入居一時金 | 月額料金 | |
| グループホーム | ～数十万円程度 | 15万～20万 |
| 住宅型有料老人ホーム | 0～数百万円 | 15万～30万 |
| 介護付き有料老人ホーム | 0～数百万円 | 15万～30万 |
| サービス付き高齢者向け住宅 | ～数十万円程度 | 10万～30万円 |
参照：学研ココファン
デメリットとしては、痰吸引や医療処置が必要な場合は、受け入れをしないという施設がほとんどです。
もしくは、入所後に容体が悪化すると、退所になる施設もあります。
※医療処置・看取り対応可能としている所も最近は出てきていますので、ケアマネージャーか施設に相談してみるのも1つの方法です。
地域密着型サービスのため、その地域でないと利用ができませんので、施設選びの際は注意が必要です。
少人数制でアットホームな雰囲気
受け入れ人数は7人から9人の定員で、少人数のケアが可能になります。
日中は、3人の職員が配置されています。
利用者の家という概念なので、日常生活は、昼間は普段着に、夜はパジャマにとメリハリのある生活を送るようなタイムスケージュールとなっています。
日中の過ごし方は、部屋で横になったり、職員と話を楽しんだり、自由に過ごすことができます。
レクリエーションの一環として、入居者の方、全員を連れて外食に行くこともあります。
ちょっとしたマメ知識ですが、この分の雑費や病院代は、別途請求されます。
グループホームの特徴は、フロアーに台所があり、そこで介護職員がご飯を作る点です。
料理を作りたいと希望する利用者と一緒に調理を行うこともあります。
老人ホームは、調理室があるか提携している給食センターがご飯を作って提供し、利用者は、運ばれてくる食事を食べるだけです。
また、面会など自由に利用者のお友達が遊びにくることも可能です。
認知症の方のあらゆる症状に職員が対応
グループホームといえども、暴力行為や迷惑行為で退所となる場合はあります。
利用者や職員にケガをさせてしまった、器物破損が度重なってしまう場合は、退所となってしまいます。
退所になってしまう前に、職員はありとあらゆる手段を高じて、解決策を探します。
認知症症状で、暴力行為や他の方とうまく関われるか心配な場合でも、大人数の所よりは、少人数でじっくりと職員と関りを持てるグループホームであれば、その傾向が改善されるという事もあります。
そのため、不安症状を抱えて入所する際には、できるだけその方のお気に入りのものや好きなものを事細かに、職員に伝えていただく必要があります。
職員もその方に深く、寄り添いやすくなり、1日でも長く、施設で過ごすことが可能となっていきます。
施設探しの選択肢に、グループホームを加えてみよう
認知症の方は、環境だけでなく人の心にも敏感です。
忙しく職員が動いている老人ホームよりは、比較的時間がゆったりと流れるグループホームのほうが合っていると感じられるご家族も多いものです。
認知症になっても、その方らしい生活を保つことができます。
有料老人ホームと同じ値段で、グループホームにも入居できることは可能ということで、施設探しの選択肢に、グループホームを加えてみてはいかがでしょうか。（執筆者：現役老人ホーム施設長 佐々木 政子）
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