全国政協会議、汪洋主席最後の演説 「統一戦線」を8回も連呼!【中国問題グローバル研究所】
3月4日、中国両会の一つ全国政治協商会議が開幕し、汪洋主席が最後の演説をした。習近平三期目の悲願でもある「台湾平和統一」を目指す「統一戦線」を8回も連呼したが、それは次期主席・王滬寧の最重要任務となる。
◆汪洋主席、最後の演説で「統一戦線」を8回も連呼!
3月4日、日本時間の午後4時(中国時間午後3時)、全国政治協商会議(以下、全国政協)が始まった。全国政協の全称は「中国人民政治協商会議全国委員会」で中国では一般に「全国政協」と略称される。
5日に開幕する全人代(全国人民代表大会)とともに、中国ではこの二つを総称して「両会」と呼ぶ。
全国政協には全国から選ばれた代表2169人が参加し、そのうち八大民主党派など非中国共産党員は60.8%に達している。憲法には「中国共産党の指導の下に活動する」ということが決められている。汪洋はその規定通り、「中国共産党と習近平国家主席の指導の下で団結し」を強調した。
つぎに強調したのは「統一戦線」で、これは八大民主党派などが、「統一して同じ戦線で戦う」ことを意味し、特に八大民主党派の中に「中国国民党革命委員会」(略称:中国国民党)があることは注目に値する。
中国国民党は新中国(中華人民共和国)が誕生する1年前の1948年に設立されたもので、国民党の中の民主派が核になっている。
いま台湾にいる国民党と同じ党だが、当時、国共内戦に敗退して台湾に亡命した国民党を「非民主的」とみなしていたのが中国国民党だ。だから大陸に残った。今では「民主性」においては逆転しているようにも思うが、何しろ台湾にいる国民党は、現在ではこの上なく「親中」なので、大陸と台湾で同じ「国民党」がタイアップして「台湾平和統一」を叫んでいる。
つまり中台両岸は、新中国誕生以来の「国民党」によって一つにつながっているので、台湾問題は大陸にとって、まさに「内政問題」なのである。
胡錦涛政権時代にはそれほど重視されていなかった全国政協は、習近平政権になってからは非常に重要な位置づけがされるようになった。特にその軸となっている「統一戦線」は「重中之重(重要中の重要)」なのだ。
事実、汪洋の演説の重点もこの統一戦線に置かれ、「台湾問題は中国の内政問題である」ことを強調した。約1時間にわたる演説で、昨年、ペロシ下院議長が台湾を訪問するという破壊的行動を取ったことを「ペロシ」の名前を出して批判したことが印象的だった。
特に「統一戦線」という言葉を8回も連呼したのは異例で、習近平三期目にとって、いかに「台湾平和統一」が重要であるかがうかがえる。
◆汪洋の叔父・汪道涵は「海峡両岸関係協会」の設立者
汪洋が台湾問題を重視し、愛国統一戦線に重きを置く演説をしたのには、もう一つ個人的な理由もあるものと推察される。
というのは、汪洋の叔父・汪道涵(1915年‐2005年)は台湾海峡の平和統一を目的とした「海峡両岸関係協会」を1991年に設立した人物で、その初代会長も務めた。1993年にシンガポールで、中華民国(台湾)海峡交流基金会の辜振甫董事長と会い、「辜汪会談」を実現させた。
その意味で汪道涵は両岸(中台)関係「九二コンセンサス」の基礎を築いた男だということになる。したがって、汪道涵の甥としての汪洋には、「台湾平和統一」への思いが個人的にも、きっと強いにちがいない。
習近平が第19回党大会において、汪洋をチャイナ・セブン(中共中央政治局常務委員)の一人に選び、全国政協の主席に就任させたのは、習近平自身に「台湾平和統一」への強い思いがあるからだ、ということもできよう。
◆江沢民を助けてあげた汪道涵
これまで何度も書いてきたが、江沢民の父親は日中戦争中、日本の傀儡政権であった南京の汪兆銘政権の官吏をしており、江沢民は日本軍のために設立されていた南京中央大学に通っていた(『チャイナ・ナイン 中国を動かす9人の男たち』p.143など)。日本が敗戦したので、あわてて中国共産党に入党したりなどしているが、もし汪道涵の助けがなかったら、顔を上げては生きていけない日陰者として生涯を終えただろう。
実は日本敗戦後、身を隠すようにして小さな工場で働いていた江沢民に、ある日、工場の上司が声を掛けた。その上司はなんと、汪道涵の夫人で、その夫人を通して江沢民は汪道涵と面識を得る機会に恵まれた。そのとき第一機械工業部副部長をしていた汪道涵が、江沢民を長春市にある「第一汽車」(第一自動車)に派遣してあげた。これがのちに、江沢民出世のきっかけとなっていくのである(1983年に電子工業部部長、1985年に上海市市長)。
しかし江沢民はその恩を忘れ、汪道涵に報いようともせず、もちろん汪洋を最大の政敵である胡錦涛が力を持っていた共青団の一員であるがゆえに忌み嫌った。
汪洋を重要視したのはむしろ習近平で、習近平が共青団を忌み嫌ったというのは正確ではない。もしそうなら、汪洋をチャイナ・セブンに引き上げただけでなく、習近平執念の台湾平和統一を握る重要なポストである全国政協の主席などにはしていなかったはずだ。
◆自ら身を退いた汪洋
拙著『習近平三期目の狙いと新チャイナ・セブン』の第一章で、自ら次期チャイナ・セブンには残らないと意思表示したのは「汪洋」だろうと書いたが、汪洋は早くから髪の毛を黒く染めるのをやめていたので、昇進しようという気持ちは持っていなかっただろうことがうかがわれる。
周知のこととは思うが、中国ではさまざまなレベルの党幹部は、現役でいる間は髪の毛を「真っ黒!」に染めていた。ところが汪洋は慣例を破って2010年の辺りから白髪を見せるようになった。衝撃が走り、「現役を辞めるのか」と一時言われたが、逆に真っ黒にしていることが不自然に見え始め、今では習近平でさえ少しだけ染めない個所を作って自然に近づけるようになったくらいだ。中国指導層の間で一種の「ファッション」の先駆けのように言われているが、実は習近平政権で昇進するだろうとは思っていなかったようで、逆に2017年の第19回党大会でチャイナ・セブンになり、全国政協の主席にまで選べられたことは、汪洋にとっては「意外」であったかもしれない。
飄々とした欲のない汪洋は、すがすがしい顔で演説を終えた。
台湾を平和統一へと持って行く統一戦線の仕事は、新チャイナ・セブン党内序列4位の王滬寧が引き継いでいくことになる。
三代の「紅い皇帝」に仕えた帝師・王滬寧を全国政協主席に就かせたのは、習近平に、ここで勝負を賭けるという思惑があるからだとみなすべきだ。
つまり習近平の在任中に何としても台湾平和統一を実現する。
それが習近平の悲願だ。
ウクライナ戦争「和平案」を提唱したのも、その目的達成のための布石だと言える。
アメリカは、台湾平和統一をさせまいと、あらゆる手を使ってくるだろう。その視点で米中の動きを考察すると、さまざまな真実が見えてくると確信する。
写真: ロイター/アフロ
(※1)https://grici.or.jp/
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