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10日の香港市場概況:ハンセン0.1%高で反発、香港銘柄は逆行安


10日の香港市場は小幅に値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比25.12ポイント(0.10%)高の25707.93ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が49.16ポイント(0.48%)高の10218.49ポイントとそろって反発した。売買代金は790億8100万香港ドルとなっている(9日は754億4300万香港ドル)。

米中通商協議の進展が期待される流れ。閣僚級米中協議の開催を10日に控えるなか(ワシントン、現地時間)、「部分合意の一環として、米国は通貨協定を打ち出すことを検討している」と外電が取引時間中に報じた。来週15日に予定される一部中国製品に対する関税引き上げに関しても、保留される可能性がある。また、「トランプ米政権は米企業に対し、通信機器で中国最大手の華為技術(ファーウェイ)に機密上で重要でない製品の供給を近く認可する」との見通しが伝わったこともプラスだ。

ただ、香港情勢の不透明感が続くなかで上値は重い。反政府行動に収束の兆しはみられず、9日には抗議活動の会場で警察官を止めようとした警備員が逮捕された。

ハンセン指数の構成銘柄では、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)が6.3%高、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が4.3%高、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が4.0%高、紙製サニタリー用品最大手の恒安国際集団(1044/HK)が3.6%高と上げが目立った。

セクター別では、スマホや5Gネットワーク、半導体などハイテク関連が高い。上記した瑞声科技HDと舜宇光学科技のほか、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が1.5%、中興通訊(ZTE:763/HK)が5.1%、長飛光繊光纜(6869/HK)が3.9%、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が4.6%、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が2.0%ずつ上昇した。

海運・港湾セクターも物色される。中遠海運能源運輸(1138/HK)が8.7%高、中遠海運HD(1919/HK)が4.4%高、太平洋航運集団(2343/HK)が1.9%高、中遠海運港口(1199/HK)が1.6%高、天津港発展HD(3382/HK)が1.4%高と値を上げた。

中国自動車セクターもしっかり。北京汽車(1958/HK)が4.7%高、東風汽車集団(489/HK)が4.3%高、広州汽車集団(2238/HK)が3.9%高、華晨中国汽車HD(1114/HK)が3.3%高、吉利汽車HD(175/HK)が2.7%高で引けた。

半面、香港銘柄はさえない。領展房地産投資信託基金(823/HK)が3.0%安、恒基兆業地産(12/HK)が1.5%安、香港鉄路(MTR:66/HK)が1.2%安、恒生銀行(ハンセン銀行:11/HK)が1.1%安と下落した。

一方、本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.78%高の2947.71ポイントで取引を終えた。ハイテク株と医薬品株が高い。自動車株、消費関連株、運輸株、インフラ関連株、素材株、不動産株なども買われた。

【亜州IR】





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