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14日の香港市場概況:ハンセン0.5%安で3日ぶり反落、石油株や医薬株の下げ目立つ


14日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比138.44ポイント(0.54%)安の25654.43ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が73.55ポイント(0.70%)安の10405.16ポイントとそろって3日ぶりに反落した。売買代金は793億6800万香港ドルにやや縮小している(13日の売買代金は908億7200万香港ドル)。

原油相場の下落基調がネガティブ。資源・エネルギー株が下げを主導した。昨夜のWTI原油先物は12日続落し、約1年ぶりの安値水準に低迷している(この日の時間外取引でも安く推移)。トランプ米大統領がサウジアラビアなどに対し、原油減産をけん制する発言を強めるなか、相場の先安観が広がっている。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。米中関係の改善期待が浮上している。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は13日、米中首脳会談を前に、両国の閣僚が協議の準備をしていることを明らかにした。

なお、前日引け後から本日にかけて公表された中国経済指標はまちまちの内容。10月の小売売上高や融資伸び率が下振れる一方、同月の鉱工業生産高や1~10月の固定資産投資は事前予想を上回った。

ハンセン指数の構成銘柄では、抗生物質・ビタミンC生産の石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が5.6%安、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が4.5%安、石油大手3社の中国海洋石油(CNOOC:883/HK)が4.7%安、中国石油天然気(ペトロチャイナ:857/HK)が3.6%安、中国石油化工(サイノペック:386/HK)が2.3%安と下げが目立った。医薬株に関しては、「中国の医薬メーカーは企業価値が過大評価されている」と一部のブローカーが指摘している。

中国金融セクターもさえない。新華人寿保険(1336/HK)が1.5%安、中国平安保険(2318/HK)が1.1%安、中国郵政貯蓄銀行(1658/HK)が1.5%安、招商銀行(3968/HK)が1.1%安、中信証券(CITICセキュリティーズ:6030/HK)が1.5%安で引けた。

半面、空運セクターは物色される。中国南方航空(1055/HK)が4.4%高、中国国際航空(753/HK)が4.2%高、国泰航空(キャセイ航空:293/HK)が2.3%高、中国東方航空(670/HK)が1.8%高と買われた。原油相場の下落基調を背景に、燃油コストの低減が意識されている。人民元安の進行が一服し、ドル建て債務の実質負担増に対する不安感も和らいだ。

一方、本土市場は3日ぶり反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.85%安の2632.24ポイントで取引を終えた。石油・石炭株が安い。消費関連株、銀行株、自動車株、発電株、インフラ関連株なども売られた。半面、不動産株、空運株、ハイテク株などは値上がりしている。

【亜州IR】



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