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19日の香港市場概況:ハンセン0.4%安で3日続落、本土株安が逆風


19日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比106.56ポイント(0.38%)安の28010.86ポイントと3日続落し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が55.22ポイント(0.52%)安の10523.24ポイントと5日続落した。ハンセン指数は約10カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。売買代金は774億1900万香港ドルと低水準が続いた(18日の売買代金は762億2400万香港ドル)。

本土株安が逆風。人民元安の進行が警戒されるなか、上海総合指数は0.5%安と5日続落した。中国人民銀行(中央銀行)は朝方、人民元レートの対米ドル基準値を6日連続で元安方向に設定。上海外国為替マーケットでは、再び元安の動きが加速している。中国企業の業績期待などで買いが先行したものの、本土株の下げをにらみながら、香港の各指数は売りが徐々に優勢となった。

業種別では、本土系不動産がさえない。広州富力地産(2777/HK)が3.3%、中国金茂HD(817/HK)が2.6%、中国海外発展(688/HK)と雅居楽集団HD(3383/HK)がそろって2.5%、中国恒大集団(3333/HK)が2.2%ずつ下落した。不動産各社はドル建ての海外起債が多いとされている。

空運セクターも安い。中国国際航空(753/HK)が7.9%、中国南方航空(1055/HK)が5.9%、中国東方航空(670/HK)が5.3%ずつ値を下げた。空運各社は米ドル建て債務の比率が高いため、人民元安が逆風となっている。

半面、非鉄やセメント、鉄鋼など素材セクターはしっかり。中国アルミ(チャルコ:2600/HK)が1.3%、江西銅業(358/HK)が1.2%、中国建材(3323/HK)が1.4%、安徽海螺水泥(安徽コンチセメント:914/HK)が1.3%、鞍鋼(347/HK)が4.9%ずつ値を上げた。この日の上海商品取引所では、銅や鉄筋など主要商品が軒並み上昇している。

他の個別株動向では、生保大手の新華人寿保険(1336/HK)が4.1%高と続伸。同社は18日引け後、今年6月中間期の8割増益を予告した。

本土市場は5日続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.54%安の2772.14ポイントで取引を終えた。ハイテク株と医薬株が安い。空運株、インフラ関連株、消費関連株、不動産株、銀行株なども売られた。一方、保険株、非鉄株、石油株などはしっかり。

【亜州IR】



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