ブリッジ Research Memo(9):中期経営計画2年目の進捗率はおおむね堅調(2)
2. 事業別の進捗状況
(1) インサイドセールスアウトソーシング事業
ブリッジインターナショナルグループ<7039>の2025年12月期は、期初目標としていた売上高47.5~51.7億円、営業利益率11.8%に対し、売上高4,630百万円、営業利益率12.2%とおおむね順調に進捗した。また注力する3つの業界別売上高について、外資ITでは目標23億円に対し24.4億円(達成率106.4%)、国内ITでは目標15.5億円に対し11.4億円(達成率73.9%)、金融業界では目標83百万円に対し141百万円(達成率170.1%)となった。国内ITのみ未達となったものの総じて善戦したと言える。ほかの2業界については目標を達成し、特に金融業界の伸びが目立った。2026年12月期については当初目標に変更はない。
金融業界は日銀の金融政策から金利上昇による収益力強化が進んでいることや、これまでの経営効率化に伴う人員削減を背景とした営業人員の不足、営業活動のイノベーションとしてCRM等のデータドリブンマーケティングの推進といった要因から、営業推進に関わるシステム投資意欲は強く、同社に追い風が吹いた状況と言える。引き続きこれら業界で案件受注を推進するなか、特に2026年12月期は大手企業の大規模案件獲得を目指す。金融業界については、たとえば大手銀行グループの場合、銀行本体のみでなく、グループ傘下のリース・証券・カード会社等を含めてターゲットとし、攻略を進める方針である。
注力KPIのインサイドセールスレップ離職率は、11.0%の目標に対して12.1%で着地した。2026年12月期の目標は当初計画どおりの10.0%としており、2024年度から実施する新人事制度や能力開発制度、評価制度見直しプログラムをより浸透させることで目標達成を図る。
(2) プロセス・テクノロジー事業
2025年12月期は、期初目標である売上高23.0~25.1億円、営業利益率5.4%を期中に見直し、売上高18.5~20.3億円、営業利益率4.8%とし、売上高1,552百万円、営業利益率5.9%にて着地した。売上高の未達についてはトータルサポートの株式譲渡の影響が大きかったが、営業利益ではコンサルティング&システムソリューション分野での外注依存構造脱却等の効果により期初目標を上回った。
2026年12月期については2025年12月期の期初に見直した目標の売上高28.0億円、営業利益率5.4%をさらに見直し、売上高8.5~9.4億円、営業利益率17.2%とした。売上高は下方修正となるが、営業利益率はかなり高い目標となっている。トータルサポートの譲渡により、既存事業のAI領域へ集中的に投資し、高成長を図る方針を明確にした。
成長領域・既存領域の売上高目標値についてはトータルサポート分を除いた数値に修正し、2025年12月期は成長領域において4.5億円の目標に対し3.1億円(達成率68.4%)、既存領域において19.5億円の目標に対し12.4億円(達成率64.0%)で着地した。
2026年12月期は当初目標を見直し、成長領域の目標を3.5億円、既存領域における目標を4.6億円とする。成長領域については、前述のインサイドセールスにおけるAIオファリングモデルを新規成長領域と位置付け推進する。ほかにも、アライアンス先であるゼロワングロース(株)(01GROWTH)との取り組みでは、リードごとにパーソナライズされた最適なメール文面をAIが自動生成する新サービスの提供を開始している。顧客の商談獲得率を向上させる高付加価値なソリューションの展開を通じ、さらなる売上拡大を目指す。既存領域のSalesforceでの開発については、需要が旺盛な高収益率の小型カスタマイズ案件に集中し、余剰リソースを成長領域にシフトする。
注力KPIである事業体制については、2025年12月期は目標70名に対し34名となった。2026年12月期はトータルサポート分を除外し、目標を77名から44名に見直した。特に成長領域の担い手となる人材確保を強化する。
(3) 研修事業
2025年12月期は、期初目標である売上高24.3~26.5億円、営業利益率13.3%に対し、売上高2,381百万円、営業利益率11.2%で着地した。年間を通じて堅調を見せた新人研修が寄与し、売上高はほぼ計画どおりとなったものの、営業利益率については先行投資の費用化もあって未達となった。
2026年12月期は2025年12月期の期初に定めた目標の売上高28.0億円、営業利益率12.0%を見直し、売上高を25.1~27.8億円、営業利益率を13.0%とした。2026年12月期は新人研修を起点としたオーダーメイド研修の拡販に注力する。新人研修は顧客企業の課題やニーズに合わせたメニュー設計やクラス担任制度が好評を博しており、これらを継続するとともに新人研修以外の階層別・職種別研修への対応や、PM研修、プロセス別営業研修の販売を推進する。
新人研修と注力43社(年間売上10百万円以上の顧客)それぞれの2025年12月期の売上高は、前者は10.5億円の目標に対して11.6億円(達成率110.4%)、後者は13億円の目標に対して11.6億円(達成率89.1%)となった。
2026年12月期は、新人研修は目標11.2億円を据え置き、注力43社は14億円の目標を12.7億円に見直した。いずれも同事業売上の約5割を占めることから、これらの目標達成は成長に必須と言える。
また、注力KPIの「年間3テーマ以上受講企業数」については、2025年12月期は目標160社に対して147社(達成率91.9%)の実績となった。2026年12月期は目標180社を見直して160社とし、達成を図る。
研修事業においてもAI活用によるコンテンツの高度化を推進している。2026年3月には、アイ・ラーニングが現場の指導者層(先輩・管理職)を対象とした新人・若手育成力強化プログラム「AIロープレ型e-ラーニング」の提供を開始した。同プログラムは、マンガによる事例学習とAIによるロールプレイを組み合わせることで、実践的な指導スキルの習得を支援するものである。AIによる即時のフィードバック機能を備えており、効率的かつ高い学習効果を実現している。同社はこうしたAI活用の深化により研修サービスの付加価値を高め、さらなる収益拡大を図る方針である。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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