粧美堂 Research Memo(1):2025年9月期の営業・経常利益は14年ぶりに過去最高を更新
粧美堂<7819>は、企業理念に「笑顔を、咲かせよう。」を掲げ、世界中の多様な個人の「心と体の美と健康をサポートする」ことを使命として、化粧品・化粧雑貨を中心に、日常生活で気軽に使えるメイクアップグッズなどのパーソナルケア商品を自社ブランド及びOEMで販売する総合企画メーカーである。
1. 若年女性層向けの化粧品・化粧雑貨が主力の総合企画メーカー
同社は、Z世代のように低価格で手軽におしゃれを楽しみたい若年層女性をメインユーザー層として、化粧品、化粧雑貨、コンタクトレンズ関連、服飾雑貨など、自社ブランド及びOEMのパーソナルケア商品を幅広く取り扱い、全国の小売業者、卸売業者、一般消費者向け(EC通販)に販売している。マーケティングから企画・デザイン・開発・販売・物流まで一気通貫で対応可能な総合企画メーカーであることを特徴・強みとして、ライセンサー25社・許諾IP80以上という豊富なキャラクターライセンスを取得している。販売面ではバラエティストア、ドラッグストア、ディスカウントストア、均一ショップなど各小売業態のトップ企業との太いパイプを有していることも強みである。なお、これまでライセンシーとして様々なキャラクターライセンスを商品化・販売してきたノウハウを生かし、第三者にサブライセンス(再実施許諾)するライセンスビジネスも開始している。
2. 2025年9月期は会社予想を上回る大幅営業・経常増益で14年ぶりに過去最高を更新
2025年9月期の連結業績は売上高が前期比5.7%増の22,122百万円、営業利益が同45.5%増の1,469百万円、経常利益が同52.7%増の1,478百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同26.4%増の977百万円となった。前回予想(2025年9月26日に各利益を上方修正)を上回る大幅増益で着地した。自社企画商品の売上高は同9.8%増の19,605百万円、売上構成比は同3.3ポイント上昇して88.6%となった。事業環境は原材料価格、人件費、物流費、市中金利の上昇など厳しい状況が続いている。そのなかで、NB商品の「SHOBIDO」ブランド価値・付加価値向上戦略や「Only SHOBIDO」にこだわったモノづくり戦略を推進し、主力カテゴリー(メイク関連商品、キャラクターコスメ商品、服飾雑貨など)の販売が好調に推移した。その結果、自社企画商品の販売単価上昇がけん引する形で売上総利益率が大幅に上昇し、5期連続増収増益となり営業利益と経常利益は14年ぶりに過去最高を更新した。
3. 2026年9月期も売上総利益率改善で営業・経常増益を予想
2026年9月期の連結業績予想は売上高が前期比4.0%増の23,000百万円、営業利益が同8.9%増の1,600百万円、経常利益が同4.9%増の1,550百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同4.9%減の930百万円を見込んでいる。売上総利益率改善により営業・経常増益を予想している。重点施策としてNB商品の「SHOBIDO」ブランド価値・付加価値向上、モノづくりの深化、NB商品とPB商品の両輪による成長モデルの確立、EC専売商品や高単価商品の開発などに注力する。また、DXによる在庫最適化や生産性向上への取り組みを加速し、継続的な収益性向上を目指す。親会社株主に帰属する当期純利益は前期計上した特別利益の反動で小幅減益の見込みである。同社は中期的な目標である営業利益率10%の実現に向けて、NB商品を中心とした商品力の一層の強化、ECビジネスの拡大、単価上昇による売上総利益率の向上を継続的に推進している。こうした施策により、NB商品を中心とする単価の上昇や付加価値の向上が期待されることを勘案すれば、会社予想は保守的な印象も強く、引き続き好業績が期待できると弊社では考えている。
4. 2022年9月期~2026年9月期は「発展期」
同社は問屋的ビジネスからメーカー的ビジネスへ転換して収益力向上を図るため、2019年9月期より経営基盤の改革に取り組んでいる。ファーストステージの2019年9月期〜2021年9月期は「改革期」と位置付け、固定費圧縮によって損益分岐点の引き下げを図るとともに、販売先と商品の「選択と集中」戦略、並びに美と健康の「ニッチ分野シェアNO.1メーカーの集合体」戦略を推進した。さらに同社は中期的に営業利益率10%を目指している。ファーストステージで得られた成果をベースに、セカンドステージの2022年9月期〜2026年9月期を「発展期」と位置付け、NB商品を中心とした商品力の一層の強化、単価の上昇・付加価値の向上により、売上総利益率改善に取り組んでいる。こうした施策の成果によって、営業利益はコロナ禍も影響した2020年9月期をボトムとして回復基調にある。2025年9月期には、好決算だった2011年9月期(当時は急伸した円高相場に加え、「つけまつげ」ブームも寄与)を上回り、14年ぶりに過去最高を更新した。
■Key Points
・若年女性層向け化粧品・化粧雑貨が主力の総合企画メーカー
・2025年9月期は計画を上回る大幅営業・経常増益で14年ぶりに過去最高を更新
・2026年9月期も売上総利益率改善で営業・経常増益予想
・2022年9月期〜2026年9月期は「発展期」
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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