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ユミルリンク Research Memo(1):2025年12月期も増収増益で過去最高更新見込み。高技術力で高成長継続へ


ユミルリンクは、企業や官公庁を対象にメッセージングプラットフォーム「Cuenote(キューノート)」を提供するTech企業です。2024年12月期には売上高2,669百万円、営業利益637百万円といずれも過去最高を記録しました。2025年12月期にはさらに売上高18.2%増、営業利益9.8%増を予測しており、成長を続ける見込みです。同社は独自の技術力に基づき、高速・大規模なメール配信を可能にしており、ストック収益が大部分を占める高利益率のビジネスモデルを構築しています。また、メッセージングチャネルの拡充とプラットフォーム化を基本方針として、人的資本やマーケティング強化、業務資本提携を進めています。株主への還元策として、2024年から配当を開始しました。このように、ユミルリンクは成長戦略の推進により、今後も高成長の継続が期待されます。

*12:01JST ユミルリンク Research Memo(1):2025年12月期も増収増益で過去最高更新見込み。高技術力で高成長継続へ ■要約

ユミルリンク<4372>は、企業理念に「価値の高い情報サービスの創造と提供を通して社会に貢献し、常に期待される企業を目指す。」を掲げ、企業や官公庁・地方自治体向けにメッセージングプラットフォームを提供するTech企業である。企業のデジタルマーケティング(メールマーケティング、SMSマーケティング)やデジタルコミュニケーション活動を支援するメッセージングソリューション事業として、メッセージングプラットフォーム「Cuenote(キューノート)」シリーズの製品・サービスをクラウド型で提供している。同社の強みとして、メールの高速・大規模配信を可能にした独自の技術力、データ分析専門チームにおいて月間80億通を超える通信記録を分析できる技術力がある。この強みを生かして市場シェアは上昇基調である。また同社の収益構造はSaaS型のストック収益が9割超で高利益率のビジネスモデルである。

1. 2024年12月期の業績概要
2024年12月期の連結業績(第4四半期より連結決算に移行※)は売上高が2,669百万円、営業利益が637百万円、経常利益が637百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が469百万円と、当初計画(2024年10月16日付公表値)を上回り、過去最高業績となった。2023年12月期の単体業績との比較で見ると、売上高は15.3%増、営業利益は7.6%増、経常利益は7.6%増、親会社株主に帰属する当期純利益は14.7%増となった。契約数増加やアップセル効果等によりストック売上が順調に伸長した。製品・サービス別の売上高は、メール系が13.3%増の2,257百万円、SMS系が32.6%増の350百万円、その他が5.3%増の61百万円だった。

※ 2024年12月期は資産・負債のみの連結。損益の連結は2025年12月期からを予定。

2. 2025年12月期の業績見通し
2025年12月期の連結業績は、売上高が前期比18.2%増の3,156百万円、営業利益が同9.8%増の700百万円、経常利益が同10.0%増の701百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同2.3%増の480百万円を見込んでいる。売上面ではメール系、SMS系とも順調に拡大し、第1四半期から連結化した子会社(株)ROCの業績も寄与する。売上高の内訳はストック売上が11.4%増の2,887百万円、オペレーション売上(ROCのSNSマーケティング支援売上)及びスポット売上が249.6%増の269百万円の計画である。利益面は戦略的な人的投資やROCの連結影響等により人件費が増加するが、増収効果で吸収する。事業環境が良好で契約数が増加基調であり、契約数の積み上げによってストック売上が拡大するビジネスモデルであることを勘案すれば、好業績が期待できると弊社では見ている。

3. 成長戦略
同社は成長に向けた基本方針として「メッセージングチャネルの拡充とプラットフォーム化により持続的な成長を遂げる」を掲げる。消費者の生活様式の変化やITツール・テクノロジーの進化に伴うコミュニケーション手段の多様化に対応し、選択と集中を図りながらメッセージングプラットフォームのカバーエリアを拡大する計画だ。重点戦略としては人的資本拡充、顧客価値向上に向けたチャネル・サービス・基盤開発、マーケティング強化、業務資本提携を掲げている。株主還元については2024年10月16日付で配当方針の変更を発表し、2024年12月期より配当を開始した。

4. 弊社の見方
同社の収益構造はストック収益が9割超を占め、ストック収益が安定的かつ継続的に積み上がっていく高利益率のビジネスモデルである。この点を弊社では高く評価している。また企業のデジタルマーケティング投資が拡大基調と同社を取り巻く事業環境は良好であり、メールの高速・大規模配信を可能にした独自の技術力という強みにより市場シェア拡大余地も大きいと弊社では見ている。今後は新サービス開発やM&A・アライアンスの積極的な推進等によりメッセージングプラットフォームのカバーエリアを拡大する方針で、高成長の継続が期待される。今後も成長に向けた重点施策の進捗状況に注目したい。

■Key Points
・メッセージングソリューションプラットフォームを提供するTech企業。高利益率のビジネスモデルを展開
・2024年12月期は計画を上回る過去最高業績で着地
・2025年12月期も増収増益で過去最高更新を見込む
・メッセージングプラットフォームのカバーエリア拡大により、高成長の継続が期待される

(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)

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