ヤマタネ Research Memo(7):新中期経営計画「ヤマタネ2028プラン」を発表(2)
ヤマタネは新しい中期経営計画「ヤマタネ2028プラン」を発表しました。この計画では、物流事業と食品事業のシナジーを強化し、サプライチェーンの最適化を図ることを目指しています。 物流事業では、既存事業の収益力を強化し、業界特化型の物流プラットフォームとコールドチェーンへの参入を進めます。一方、食品事業では米卸売事業の収益性を改善し、生産に進出します。 また、情報事業はグループ全体でのDX支援や地域でのサービス展開で顧客基盤を拡大する計画です。不動産事業では、保有不動産の有効活用と流動化事業を開始します。 財務戦略としては、総還元性向を約70〜80%とし、自己株式取得を行い、事業成長を促進するために資本を再配置する予定です。また、政策保有株式の縮減と取締役会の機能強化を進め、企業価値の向上を図ります。
(3) 事業別戦略
1) 物流事業
食品事業とのシナジー拡大が最大のテーマとなる。食品事業とのシナジーによって確立したサプライチェーンマネジメントを充実させるとともに全体最適化を図る。施策として「既存事業領域の収益力強化」「業界特化型物流プラットフォーム」「コールドチェーン参入」の3点を実行する。「既存事業領域の収益力強化」では、竣工した本牧埠頭営業所をはじめ全国の倉庫を有効活用し、既存顧客との物流取引の深耕を図る。具体的には、既存顧客に提供しているサービス(保管・荷役・輸配送など)内容を精査し、未取引分野を取り込む。「業界特化型物流プラットフォーム」では、食品及び介護用品業界を対象に、ヤマタネ<9305>の物流インフラやノウハウを活用し、商品を取り扱う仕入先や販売先など、流通に関連するあらゆる企業をサプライチェーンに組み入れ、業界特化型の物流プラットフォームを構築する。食品業界ではコメ卸売販売やショクカイの取引ルートを、介護用品業界ではヤマタネロジスティクスが手掛ける医療・介護用品の配送ルートを中心に攻略し、上流から下流までサプライチェーンを確立する。さらに、物流のオペレーションだけでなく、マネジメントやストラテジーに向けてソリューション提案する計画である。「コールドチェーン参入」では、ショクカイについて、中国からの冷凍食品輸入を物流部門に移管することや、地方など未開拓地域に対して物流部門が支援することを検討し、販売力強化を目指す。ほかにも、中小食品メーカーの海外展開を物流で支援する。
2) 食品事業
「米卸売事業の収益性改善」のほか、川下戦略として「新規顧客開拓」、川上戦略として「生産への進出」を図る。「米卸売事業の収益性改善」では、米の仕入量の確保、印西精米センターの精米品質や生産性向上、及び単価管理に重点を置く。仕入量の確保については自社生産のほか、提携先を拡大する。同社は2024年10月に中森農産(株)、同11月には(株)NEWGREENへの出資を相次いで決定した。中森農産は東京ドーム約64個分の大規模農場を保有し付加価値の高い有機米栽培を行っており、NEWGREENは自動抑草ロボを使用した有機米栽培で高単価と低コストを実現する農業生産法人である。同社はこれら出資先との協業により仕入量を確保・拡大する。単価管理については、販売先や商品毎に販売差益を管理し、販売数量や差益率を調整することにより差益単価の10%アップを目指す。将来的に米の国内生産量の縮小が予想される中、同社は仕入ボリュームを確保して市場でのプレゼンスを高め、競争力を一層強化して収益性を改善する考えである。川下戦略の「新規顧客開拓」では、従来の精米中心の卸売販売に留まらず、米の加工・販売に参入する。加工においては、ぬかや砕米、ヤケ米などの精米時副産物の活用や、冷凍おにぎり、米粉、おこわなどの加工食品の取扱いを検討する。販売面では、ショクカイとの協業によるクロスセルや、有機米・Scope3対応米(サプライチェーン上で間接的に排出したCO2量の把握が可能な米)など、高付加価値米の販売を進める。川上戦略「米生産への進出」では、2024年9月に設立した農業生産法人(株)ブルーシード新潟が米生産事業へ参入する。農業IoT導入による生産性向上、農業機械の効率的な運用、新たな栽培技術や資材の導入といった技術面から稲作の生産コスト低減を図る。また、提携先との協業では、農地や設備の貸付、人材派遣、生産ノウハウなど、複数領域を連携して複合経営モデルを構築する。
3) 情報事業
ヤマタネグループのDX支援を通じて獲得した、物流や食品業界特有のシステム課題への対応ノウハウを活かし、顧客ニーズに即したサービスを開発して提供価値の高度化を図り、顧客基盤を拡大する。具体的には「ヤマタネグループDX支援」「機器販売サービス展開」「地方拠点におけるサービス展開」の3施策を実行する。「ヤマタネグループDX支援」ではグループ内システムの課題解決により業務効率化を進めると同時に、得られたノウハウで顧客向けサービスを高度化して還元するほか、グループDX推進を担う人材を育成する。「機器販売サービス展開」ではエンジニアが有する汎用機インフラ開発などスキルと機器販売とのワンストップ提供で事業領域の拡大を図る。「地方拠点におけるサービス展開」では、地方におけるDX人材不足に向けて、物流・食品事業で得た事業基盤を活用し、積極的なDX提案で需要取り込みを図る。
4) 不動産事業
現在進行中の越中島の大規模開発プロジェクトをはじめとするCRE戦略の推進に加え、不動産流動化事業を開始する。2024年11月に子会社の山種不動産の吸収合併を発表しており、2025年2月から新体制で、グループの有する不動産を一体管理し、効率的に活用する方針である。具体的には「保有不動産の有効活用」「不動産流動化事業の開始」「新たな分野への取り組み」の3施策を遂行する。「保有不動産の有効活用」では、事業部横断で保有不動産の活用方針を策定し、遊休不動産の収益化や、築古物件から築浅物件への入れ替えを推進する。「不動産流動化事業の開始」はバランスシート改善の一環で、流動化で調達した資金を新たな投資に振り向ける。また棚卸資産と固定資産の区分の定期的な見直しにより、計画的に含み益を実現する。「新たな分野への取り組み」では、不動産マーケットの状況を見極めつつ、アセットの入れ替えや、外部デベロッパーとの協業による新スキームでの共同事業、エクイティ投資、M&Aなどを検討する。
(4) 財務・資本戦略
継続的な企業価値向上に向けた資本収益性改善策として、新たな株主還元方針を策定した。新中期経営計画期間における株主還元方針として総還元性向を約70〜80%とすることとし、2028年3月期はDOE3%、及び3ヶ年で自己株式の取得を30〜40億円規模で行うことを決定した。期間中の株主還元額は累計で70〜80億円規模となる見込みだ。現中期経営計画期間中の株主還元額累計約20億円を踏まえると、株主還元の強化に向けて大きく舵を切ったと言える。さらに、従来の配当性向に加えて、安定的な配当を実施するべく、株主還元指標としてDOEを導入した。自己株式取得については、資本市場の動向や株価水準などを勘案の上、機動的に実施する。
財務戦略としては、事業収益として180~200億円を確保するほか、政策保有株式の売却により30~40億円を調達する。また成長投資向け資金として有利子負債を90~110億円調達する。これらの資金を成長投資に90~110億円、設備投資に70~80億円、株主還元に70~80億円振り向ける計画である。残りは内部留保に回し、2030年度以降の投資に充てる方針である。
(5) ガバナンス強化
「政策保有株式の縮減」及び「取締役会の更なる機能強化」を推進する。「政策保有株式の縮減」は東京証券取引所プライム市場に上場する企業を中心に進んでおり、同社も資産有効活用の観点から実施する。具体的には2030年までに対純資産対比で20%以下となるよう削減を進める考えだ。「取締役会の更なる機能強化」については、コーポレートガバナンス強化に向け、2024年に3名の独立社外取締役を招聘し、独立社外取締役比率を50.0%以上に上げた。新中期経営計画の開始に合わせ、各取締役の経験や知見・専門性を結集した、実効性の高い施策の展開が予想される。また役員報酬における業績連動比率や業績評価指標の見直しも行う方針である。
(執筆:フィスコアナリスト 村瀬智一)
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