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RIZAP-G Research Memo(9):2024年3月期は先行投資の効果が顕在化し増収、損失改善の見込み


*12:49JST RIZAP-G Research Memo(9):2024年3月期は先行投資の効果が顕在化し増収、損失改善の見込み ■業績動向

3. 2024年3月期の業績見通し
RIZAPグループ<2928>の2024年3月期の業績見通しは、売上収益が172,000百万円(前期比7.1%増)、営業損失が4,500百万円(前期は4,505百万円の損失)、税引前当期損失が6,200百万円(同6,641百万円の損失)、親会社の所有者に帰属する当期損失が9,000百万円(同12,733百万円の損失)と、増収とともに収益の改善を予想する。期中にchocoZAP事業への投資資金の確保等を目的に子会社創建ホームズを売却した影響で、売上高が下方修正されたが、各利益はchocoZAP事業等が順調に推移していることから予想を据え置いた。

売上収益に関しては、chocoZAP事業における新規出店及び会員基盤増加により、大幅な増収を見込む。上期の出店数は月間約90店舗のペースで増えたが、下期は月間約60店舗ペースの出店に抑制しており期末には1,400店前後に到達すると弊社では予想している。会員数は店舗数の伸びに比例すると仮定すれば、2024年3月期末の会員数は123万人前後と試算できる。この会員数は2024年3月期売上収益に換算すれば約440億円に相当する。2024年3月期は先行投資期間として、新規出店・集客・DX関連・追加サービス開発等の関連投資を継続していく。chocoZAPの事業モデルは、投資額が通常のトレーニングジムに比べて軽く、約3ヶ月で単月黒字化しており(2022年9月の平均モデル)、約1年半で投資回収と優れている。そのため、中期経営計画では、2024年3月期のRIZAP関連事業(ボディメイク、chocoZAP、RIZAP GOLF等)の売上収益は前期比で倍増の38,000百万円、営業損失で2,200百万円(前期は3,600百万円の損失)と損益の改善を見込んでいる。期中の変化としては、出店の前倒しによる店舗網の拡大やホワイトニング等にサービスメニューの充実があり、会員数が順調に伸びていることから売上高の上振れ要因になると考えられる。出店規模拡大に伴う規模の効果により、1店舗当たりの出店コストは初期の頃の約70%程度にまで効率化されている。同社では、新サービス開発のため追加投資は効率化の範囲内で行うとしている。

同社では、2024年3月期も引き続き既存事業の収益成長による持続的成長に向けた経営基盤の構築を目指す。具体的には、グループ横断的なコスト最適化や業務合理化による固定費の削減、不採算店舗の高収益業態への転換や統廃合などを進める。さらに、資産流動化施策の推進、周辺事業の売却、及びグループ全体の財務管理体制の強化等により、事業活動に必要な資金を確保するための施策を講じる計画である。

chocoZAP事業の展開が計画を前倒しで推移しており、売上収益予想を上回る可能性もあると弊社では考えている。利益面では営業損失を見込むものの、期末に向けて黒字化する店舗の割合が増えるため、収益は改善に向かうと想定している。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫)

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