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C&GSYS Research Memo(1):基幹収益源の拡張を軸に4分野に注力し成長を目指す


*15:01JST C&GSYS Research Memo(1):基幹収益源の拡張を軸に4分野に注力し成長を目指す ■要約

C&Gシステムズ<6633>は金型用CAD/CAMシステムの専業メーカーで国内シェアは20%(推定)を誇る。大手メーカーから従業員20人未満の中小金型メーカーまで顧客数は約7,000事業所に上る。

1. 2022年12月期実績:金型製造事業の大幅増収により前期比64.7%の営業増益
2022年12月期の業績は、売上高が4,421百万円(前期比18.1%増)、営業利益が455百万円(同64.7%増)、経常利益が512百万円(同35.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が293百万円(同34.2%増)となった。前期までは多少なりとも新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響を受けていたが、今回の決算内容はほぼコロナ禍前に戻ったと言える。セグメント別では、主力のCAD/CAMシステム等事業の国内CAD/CAMは、コロナ禍の影響により抑制されていた設備投資が持ち直したことにより堅調に推移した。海外CAD/CAMも、半導体・精密電子部品の需要増を背景に、韓国やASEANで需要が回復し、円安効果もあり増収を維持した。また金型製造事業は、北米での新車開発が堅調に推移する中、2021年12月期下期から2022年12月期上期にかけての受注が好調に推移し、その間の受注が売上計上されたことに加え、為替が円安に推移したことなどから増収増益となった。

2. 2023年12月期予想:金型製造事業の端境期で前期比31.6%の営業減益予想
2023年12月期業績は、売上高4,131百万円(前期比6.6%減)、営業利益311百万円(同31.6%減)、経常利益349百万円(同31.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益208百万円(同28.9%減)を見込んでいる。CAD/CAMシステム等事業は堅調に推移すると予想される一方で、前期に堅調であった金型製造事業で設備投資需要が端境期に入ることなどから減収減益を見込んでいる。このため、全体の業績も減収減益予想となっている。ただし、2023年12月期は一時的な端境期の落ち込みであり、2024年12月期以降は再び回復すると会社は見ている。

3. 安定した既存収益源の拡充に加え次世代収益源を育成
同社では中長期事業方針として、1) 基幹収益源の拡張、2) 金型隣接市場(部品加工)向け製品の展開、3) 技術の深耕(「AIQ」の拡充)、4) 研究開発の推進という4つの柱を掲げている。以前から掲げていた6つの方針を集約したものである。足元の業績はコロナ禍から回復したものの、2023年12月期は金型製造事業の端境期でやや足踏み状態となるが、これらの事業方針は今後も継続して推進する計画だ。また「高付加価値製品」「高付加価値機能」の提供を目指して研究開発部門を設置したことに加え、ASEANでの事業展開を加速させるためにベトナム駐在員事務所をハノイに開設した。定量的目標である2018年12月期~2025年12月期のCAGR5%、2025年12月期の経常利益率20%、2025年12月期のROE15%以上については変わっていない。

■Key Points
・金型用CAD/CAMシステム専業メーカーで国内シェア20%(推定)、顧客数は約7,000事業所
・2023年12月期は金型製造事業が端境期となり営業減益予想
・中長期事業方針は継続:主に4分野の拡充で成長を図る。今後を見据えてベトナム駐在員事務所を開設

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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