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サイバーリンクス---3Qも2ケタ増益、重要指標の定常収入は順調に推移


サイバーリンクス<3683>は11日、2022年12月期第3四半期(22年1月-9月)連結決算を発表した。売上高は前年同期比5.5%減の91.01億円、営業利益は同16.0%増の9.12億円、経常利益は同15.6%増の9.22億円、親会社に帰属する四半期純利益は同11.6%増の6.00億円となった。

同社グループが経営上の重要指標と位置付ける定常収入は、サービス提供の拡大により前年同期比3.5%増の51.87億円となり、順調に推移した。

流通クラウド事業の売上高は前年同期比10.9%増の31.71億円、セグメント利益(経常利益)は同55.0%増の5.82億円となった。小売業向けEDIサービス「BXNOAH」や、流通食品小売業向け基幹業務クラウドサービス「@rms基幹」等のクラウドサービス提供拡大により定常収入が増加した。定常収入以外の収入も増加した。また、「クラウドEDI-Platform」は、大手ユーザーが1社増加し、加工食品卸売業の売上高上位10社のうち、8社が同サービスを利用することとなった。さらに、「C2Platform」の商談支援サービスについては、サービス提供拡大に向けた取組を進めた。一方、中大規模顧客向け「@rms基幹」にかかる償却が概ね終了しソフトウェア償却費が、また、「C2Platform」にかかる研究開発フェーズが完了したことなどにより研究開発費が、それぞれ減少した。

官公庁クラウド事業の売上高は同11.1%減の39.86億円、セグメント利益(経常利益)は同24.8%増の5.67億円となった。防災行政無線デジタル化工事やGIGAスクール関連案件などの特需が2021年3月までに概ね終了した影響により減収となった。一方で、原価低減に努めた結果、増益となった。また、マイナンバーカードを活用した本人確認・電子署名により、自宅にいながら、自治体への税務申請や相談を行うことができる自治体DXサービス「Open LINK for LIFE みんなの窓口」をリリースするなど、今後の成長につなげるための取組を進めた。

トラスト事業の売上高は同29.7%減の0.36億円、セグメント損失(経常損失)は1.77億円(前年同期は1.72億円の損失)となった。「マイナトラスト電子委任状サービス」や、ブロックチェーン技術を利用した証明書発行サービス「CloudCerts」の提供等により定常収入は増加したが、新サービスの開発等にリソースを集中させたため、既存サービスの導入があった前年同期に比べ、売上高は減少した。一方、不動産登記の完全オンライン化に向けた実証実験や、自社開発の署名システム「マイナトラスト電子署名」を用いて商業登記の変更手続をオンラインで実施するなど、マイナンバーカードをベースとした新たなトラストサービスの開発に向けた取組を着実に進めた。他方で、ブロックチェーン技術や分散型ID技術等に関して、2022年5月の韓国RAONSECURE社との業務提携の合意に加え、同年9月には国立大学法人和歌山大学との共同研究についても合意するなど、将来のビジネス展開に向け、社外との協力体制の構築を進めた。

モバイルネットワーク事業の売上高は同14.8%減の19.06億円、セグメント利益(経常利益)は同42.7%減の1.84億円となった。iPhone13シリーズをはじめとする高価格帯商材の売れ行きが堅調であり、端末販売単価は上昇したが、NTTドコモによる端末購入に係る割引施策の方針変更のため顧客の実質端末購入価格が高額化したこと等により端末販売台数は減少し、端末販売に係る売上は減少した。また、2021年10月よりNTTドコモからの支援費が減少した影響などにより、端末売上以外の収入も減少した。

2022年12月期通期の連結業績予想については、売上高が前期比0.2%増の132.67億円、営業利益が同10.4%増の10.43億円、経常利益が同9.1%増の10.46億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同3.8%増の6.70億円とする期初予想を据え置いている。

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